「叢ーQusamura展」 PARCO MUSEUM

PARCO MUSEUM
「叢ーQusamura展〜蠢く植物の世界〜」 
6/10〜6/26



PARCO MUSEUMで開催中の「叢ーQusamura展〜蠢く植物の世界〜」を見てきました。

広島で植物屋、「叢ーQusamura」を営む小田康平は、「いい顔してる」をコンセプトに、日本各地から植物を蒐集しているそうです。

その小田のセレクトした植物が一堂に揃いました。ほぼ全てがサボテン類などの多肉植物です。



入口で林立するのも多くのサボテンです。まるで大勢の人が手を挙げて歓迎しているかのようでした。果たしてどの植物が、より「いい顔」をしているのでしょうか。



顔が黄色いのが「黄金太平丸」でした。てっぺんの部分がまるでかぼちゃのように黄ばんでいます。左右に伸びるのが手とすると、人の形のようにも見えなくはありません。基本的にサボテン園芸の世界では、「鮮やかな色と、本来の肌色が均等に混じることを良し」(解説より)とするため、こうした部分だけ変色したサボテンの価値は低いそうです。しかし小田はあえて良さを見出しました。



「スーパーバラ丸綴化」も面白いのではないでしょうか。すくっと伸びた柱の上に、丸くうねったサボテンが乗っています。接ぎ木です。「大蛇」とありましたが、確かに蛇がとぐろを巻いているように見えます。これも一つの個性的な顔と言えるのかもしれません。



同じく接ぎ木のサボテンが「拳骨団扇」でした。平たく丸みを帯びたサボテンの上に、無数の突起のついたサボテンが絡み合っています。2つは同じ団扇サボテンの仲間です。上のサボテンが突然変異を起こしています。とても同じ種類には見えません。



一瞬、動物のように見えたのが「玉翁殿」でした。棘のあるサボテンのイメージとは一転、白い毛が山のようにせり上がっています。まさに奇怪です。このようなサボテンがあるとはまるで知りませんでした。なお毛は強い太陽光線から身を守るために生えているそうです。触れることは叶いませんが、やはりふさふさとしているのでしょうか。



奇怪といえば「黄刺芳泉丸」も忘れられません。鉢の中からサボテンが触手を広げるように溢れ出ています。一つ一つの突起は生々しく、今にも目の前で動きそうなほどでした。もちろんサボテンは大きく動きません。ただし実際は生息域を拡大すべく、移動に「執着」(解説より)しているそうです。いずれは鉢を覆い隠すほど成長するのかもしれません。サボテンの底知れぬ生命力に驚かされました。



ハイライトは「秘密の部屋」と題したコーナーでした。一足踏み入れれば、そこはジャングル。サボテンが一室を飲み込むように群れています。小田は「陣地を増やそう」(解説より)とする植物の勢いに恐怖感を覚えるそうです。奇想天外な形をするサボテンは、もはや人知を超えた存在と言えるのかもしれません。まさしく空間を支配していました。



「Qusamura」(くさむら)のQは、質問を意味する「Question」から取られています。確かにどのサボテンも、「一体、何故にこのような形をしているのだろう。」と思うものばかりです。一つ一つに強烈な個性がありました。



会場内の一部の植物は購入も可能です。プライスリストがついています。



大型の植物は6桁以上と高価ですが、7000〜8000円程度の鉢植えもありました。お気に入りの「いい顔」を探すのも楽しいかもしれません。


6月26日まで開催されています。

「叢ーQusamura展〜蠢く植物の世界〜」 PARCO MUSEUM@parco_art
会期:6月10日 (土) 〜6月26日 (月)
休館:2月15日。
時間:10:00~21:00
 *入館は閉館の30分前まで。
 *最終日は18時閉場。
料金:一般500円 、学生400円、小学生以下は無料。
住所:豊島区南池袋1-28-2 池袋パルコ本館7階
交通:JR線、西武池袋線、東武東上線、東京メトロ丸ノ内線・有楽町線池袋駅東口より徒歩1分。
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