「自転車博覧会2016モールトン展」 伊藤忠青山アートスクエア

伊藤忠青山アートスクエア
「自転車博覧会2016モールトン展~素晴らしき小径車の世界」 
5/3~5/31



伊藤忠青山アートスクエアで開催中の「自転車博覧会2016モールトン展~素晴らしき小径車の世界」を見てきました。

20世紀イギリスを代表する自転車エンジニアことアレックス・モールトン。1962年発表の小径車、通称コンパクト車は、高い走行性とファッショナブルな外観から大いに人気を集めたそうです。

そうしたモールトンの歴代の名車が勢ぞろい。往年のビンテージから最新モデルまでが一堂に会しています。

「現代の小径車はモールトンの影響下にある」(解説より)と言われるだけあり、確かにいずれの自転車も全く古びたところがありません。


「ワークスレーサー」 1964年

1964年のワークスレーカー。この1台しか現存していないそうです。練習用に借り出したものが、回収されずに残ったというモデル。いわゆる市販用ではなく、チェーンアップのバージョンです。白いフレームは確かにスタイリッシュ。見入ってしまいます。


左:「サファリ」 1964~1967年

サファリは当時、最も高価なモデルでした。部品は限りなく高品質。主にツーリング向けです。アレックス・モールトンは1994年に初来日。その際、モールトン・バイシクルの用途について訊ねられると、「エブリシング」と答えたそうです。実際にスピードというモデルを除けば、全てのモデルがツーリングを含むあらゆるシーンで利用することが出来ます。


「ストウアウェイ」 1964~1967年

1962年発表のストウアウェイは分割可能モデルです。フレームを取り外すことが出来ます。これ以前にも折りたたみ小径車があったそうですが、分割出来るのは初めてでした。車載を容易にするのが目的の一つです。後に分割フレームはモールトン・バイシクルの標準機能と化します。

スピードにも挑戦したモールトン。1986年には世界記録となる時速82キロを達成したこともありました。この記録は通常のライディングとしては今も破られていません。


東京サイクルデザイン専門学校の学生作品

モールトンのほかは東京サイクルデザイン専門学校の学生が提案した次世代の自転車も展示。デザインからフレームの曲げ、溶接、加工まで、全てハンドメイドだそうです。


「アレックス・モールトン」(1920~2012)

私自身、日頃、せいぜい自宅や駅周辺を走る程度の自転車ユーザーに過ぎませんが、それでもモールトン・バイシクルの思いがけない美しさに惹かれるものがありました。


「自転車博覧会2016モールトン展」会場風景

なお撮影は原則的に出来ませんが、受付の方に伺うと、「引き」であればOKとのことでした。一言、お断りを入れておくのが良さそうです。

伊藤忠青山アートスクエアは外苑前駅近く、伊藤忠商事本社ビル横、シーアイプラザの地下1階にあります。


「伊藤忠青山アートスクエア」入口

2009年に青山地区が「自転車に優しい街」宣言を行ったことから、同スクエアでも毎年5月に自転車関連の展覧会を開催。今年で5回目を数えます。

「Cyclo Graph 2015 Autumn アレックス・モールトンの世界/ホビージャパン」

入場は無料です。5月31日まで開催されています。

「自転車博覧会2016モールトン展~素晴らしき小径車の世界」 伊藤忠青山アートスクエア
会期:5月3日(火・祝)~5月31日(火)
休館:月曜日。
時間:11:00~19:00
料金:無料。
住所:港区北青山2-3-1 シーアイプラザB1F
交通:東京メトロ銀座線外苑前駅4a出口より徒歩2分。東京メトロ銀座線・半蔵門線・都営大江戸線青山一丁目駅1出口より徒歩5分。
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