よっちんのフォト日記

旅先や日常で感じたことを
写真と文章で綴ってみたい。
そう思ってブログを始めてみました。

枯山水の美-京都市北区:大徳寺瑞峯院

2014年06月30日 | 京都市(北区、上京区、中京区、下京区)
Daitokuji Temple, Kita Ward, Kyoto City

さてさて、早朝から京都市北区の大徳寺にやって来たワタクシは、まず塔頭の一つである高桐院を訪れました。
そして、ワタクシにはもう一つ訪ねたい塔頭がありまして、瑞峯院という塔頭なんですよ。


瑞峯院に向かって石畳を歩いて行きました。こういう道を歩いていると「京都に来たんだなぁ」って実感するんですよね


瑞峯院は九州のキリシタン大名、大友宗麟が自らの菩提寺として創建しました。境内には大友宗麟とその妻のお墓もあるんですよ。
そして、ワタクシがこの瑞峯院を訪れた理由は、ここに重森三玲の手による枯山水の庭があるからなのです
重森三玲は昭和の時代に活躍した庭師で、ワタクシは彼が作った枯山水の庭に出会ってから枯山水の美しさを知りました。
これまでも東福寺の方丈庭園光明院の波心亭岸和田城の八陣の庭などをこのブログで紹介しました。


この庭は「独坐庭」といい、荒波に打ち寄せられても雄々と独坐している蓬莱山の姿を現しています。
三玲の枯山水は通常の枯山水に比べて、ダイナミックというか荒々しさを感じます


ここ瑞峯院もワタクシがこの日の最初の参拝者のようでした。独坐庭をワタクシは心ゆくまで、眺めることが出来たのです


このグイッとせり立つような岩の力強さ…重森三玲ならではの庭だなぁと感じます。
ワタクシが三玲の庭を最初に見たのは、上述した東福寺の方丈庭園でした。
それ以来、三玲が手掛けた庭をたびたび見に行くのですが、その度に新たな魅力を感じます


そもそも枯山水というのは室町時代に禅宗のお寺で発達した庭園様式です。
なんといっても有名なのは龍安寺の石庭でしょうね。
実際の水を用いずに砂や石で山水を表現する枯山水。ワタクシは三玲の庭に出会ってから、すっかり枯山水が好きになりました


ワタクシは京都で学生時代を過ごしました。大学の近くに金閣、龍安寺などがあったんですよね
授業が休講になった時に「せっかくやから龍安寺の石庭見に行こうか」と言って、龍安寺を訪れたことがありました。
その時、ワタクシが石庭を見た印象は「なんやようわからんけど、小さい庭やし、なんか貧相やなぁ」ってものだったんですよね。
今思うとなんとも恥ずかしいというか、龍安寺に申し訳ないような印象を抱いたものでありました


歳を重ねることで、若い時には感じなかったこと、見えてこなかったものを感じられたり見えてきたりします。
それが歳を重ねることの素晴らしさだと思います。


ではでは、瑞峯院をもうしばらく眺めてみるとしましょうかねぇ

使用したカメラ:FUJIFILM X-E1


京都で過ごした学生時代は、京都という町がさほど好きではありませんでした。
というか、むしろ「よそ者に冷たく」「どこか高慢ちきな」京都という土地が嫌いだったと思います。
そんな私が40歳を過ぎてから、京都を大好きになるとは夢にも思いませんでした。


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贅沢なひと時-京都市北区:大徳寺高桐院

2014年06月29日 | 京都市(北区、上京区、中京区、下京区)
Daitokuji Temple, Kita Ward, Kyoto City

さてさて、早朝に京都市北区の大徳寺を訪ねたワタクシは、まず塔頭(たっちゅう)の一つである高桐院を訪れました。


ところでところで、塔頭というのはどういうものかご存知でしょうか
禅寺において高層が死んだ後、その弟子が師を慕って師の墓の周囲や、寺の敷地内に建てた小院のことを塔頭と言うのです


大徳寺は20を超える塔頭を持つ大寺院ですが、京都の花園にある妙心寺などは50もの塔頭があるのですから驚きです
大徳寺では龍源院・瑞峰院・大仙院・高桐院の4つがいつでも参拝可能な塔頭なんですよね。


この日、ワタクシは8時半に高桐院に到着し、9時の参拝時間の開始と同時に中に入りました
そのおかげで、ワタクシはこれらの写真を撮影している間、誰とも出会うことがないというか、高桐院にはワタクシしかいなかったんですよ。


最近は京都の有名寺院に行くと、例外なく中国や韓国からの観光客でいっぱいです。
以前、朝一番に金閣に行った時なんて、聞こえてくる言葉が中国語ばかりでした。
そして彼らは例外なく傍若無人で、大声でわめき散らし、ポーズをとって写真を撮りあい、平気で列に割り込んできます


たまに「この団体さんはまだ静かやしマナーがいいなぁ」と思うと、大陸ではなく台湾からの観光客です。
どうして中国人の団体観光客って、あんなにやかましく傍若無人なのでしょうね
そう書きながら思ったのですが、「やかましくて傍若無人」、これって中国政府と同じですな。


この日は中国人はもちろん、ワタクシ以外の日本人もいない高桐院の境内でした
こんな光景を静寂の中で独り占めできるなんて、何て贅沢なひと時なんでしょうね。


ワタクシが参拝を終えて、高桐院を後にしようとした時、6人組のグループとカップルがワタクシと入れ違うようにして高桐院に入って行きました。
もうこの光景を独占するのは不可能ですね。ワタクシ、朝一番に高桐院に来て本当に幸運でした。


この日は夕方に仕事があるので、あまりゆっくり京都で時を過ごすことが出来ません。
でも、お昼まではまだけっこう時間があります。ではでは、次の目的地に向かうとしましょうかね

使用したカメラ:FUJIFILM X-E1


早起きが全く苦にならないというのは、我ながら得な体質だと思います。
山によく登っていた頃、ご来光を見るために3時や4時に山小屋で起きるのが当たり前でしたので、それで慣れたのでしょうね。
この夏も早起きしてあちこち出かけたいですね



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沈黙の音楽-京都市北区:大徳寺高桐院

2014年06月28日 | 京都市(北区、上京区、中京区、下京区)
Daitokuji Temple, Kita Ward, Kyoto City

さてさて、昨日のブログでは京都市北区大徳寺の塔頭である高桐院に向かう参道の素晴らしさを紹介いたしました。
しかししかし、高桐院の素晴らしさは参道だけではありません
今日もまた、ワタクシは大好きな大好きな高桐院の素晴らしさを紹介させていただきます


この日、高桐院にはワタクシが一番最初の参拝客でありました。向こうに見える障子が開くと参拝時間です。
ではでは、中に入るといたしましょうかね


拝観受付を済ませ、左に進むと客殿(本堂)に辿りつきます。そして、客殿から南側を見ると、そこには夢のような世界が広がっているのです。


「楓の庭」と呼ばれるこの庭を、客殿から眺めるこの美しさを、ワタクシの乏しい語彙では表現できません
ただただ美しい…そうとしかワタクシには表現のしようがないんですよ。


通常、多くの人が縁側に座って庭を眺めていますので、この庭の眺めを客殿の中から独り占めできるのは早朝に拝観した特権です。
ワタクシは誰の話声を気にすることも無く、誰にもこの光景を遮られることも無く、しばしの間、客殿から「楓の庭」を眺めていました。


誰もいないこの場所で、静けさの中で「楓の庭」と対峙している時に、ワタクシには突然ふとある言葉が思い浮かびました
明治時代、日本を訪れたラファエロは薬師寺東塔を「凍れる音楽」と評しました。
その言葉を借りるのなら、ワタクシの目の前に広がる「楓の庭」は「沈黙の音楽」でありました。
Sound Of Silence…ワタクシの頭の中には、かの有名な曲のイントロが流れていたのでありました


「楓の庭」には美しい灯篭が立ち、庭に素敵なアクセントを与えてくれています。この灯篭には、ちょっとした物語があるんですよ。
この灯籠は細川忠興とその妻・ガラシャの墓に使われている灯籠を模したものなんです
墓の本物は客殿の西にあり、笠の部分が欠けているのが特徴的です。


なぜ灯篭の一部が欠けているのかと言いますと、この灯篭はもともと千利休が作ったものだったんですよ
豊臣秀吉がこの灯篭に目をつけて欲しがったのですが、芸術を理解しない秀吉に渡したくなかった利休は、わざと灯篭に傷をつけます。
そして秀吉に欠陥品を渡すような失礼なことは出来ないと断りを入れ、後に切腹するときにこの灯篭を細川忠興に譲ったのです。
忠興は生涯この灯篭を大切にし、自らと妻ガラシャの墓標として師と仰ぐ利休から授かった灯篭を使ったのですね


そんな細川忠興の思いや、細川ガラシャの数奇な運命などに思いを馳せながらワタクシはこの庭を眺めておりました。
大徳寺高桐院の「楓の庭」…ワタクシはこの庭を愛して止みません

使用したカメラ:FUJIFILM X-E1


激動の時代に翻弄された細川忠興とガラシャの夫婦。本当はひっそりと静かに、大好きな茶の湯をたしなみながら二人で過ごしたかったのではないでしょうか。
そんな願いはこの世では叶うことはありませんでしたが、高桐院の片隅にある墓の中で、二人は静かに暮らしているのだと思います。
京都に来ると、遠い歴史に思いを馳せるのも楽しみの一つですね



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緑色の序章-京都市北区:大徳寺高桐院

2014年06月27日 | 京都市(北区、上京区、中京区、下京区)
Daitokuji Temple, Kita Ward, Kyoto City

さてさて、先週末は土曜日に夕方から仕事が入っていたのですが、日曜日は雨の天気予報
こうなれば土曜日の夕方までに写真を撮るに行くしか、週末カメラマンは写真を撮る時間がありません
ワタクシ、例のごとく早朝に大阪の自宅を出発し、この日はまず京都市北区の大徳寺に向かいました。

ワタクシ、洛北にある大徳寺が好きで、このブログでも何度か紹介させていただきました。
大徳寺は臨済宗大徳寺派の総本山でありまして、20を超える塔頭(たっちゅう)が立ち並ぶ大寺院です。
まずワタクシは、塔頭の一つである高桐院へと向かいました。


ワタクシはこの高桐院が大好きなのですが、高桐院の参拝時間は午前9時からなのです
しかし、ワタクシは高桐院に行くときには必ず8時半くらいに到着するように行くことにしています。それはどうしてかと言いますと…。


三門をくぐると真っ直ぐな参道があるんです。この参道の美しいこと…
誰もがこの美しさに歓声をあげ、誰もがここに立ち止り写真を撮るんです。
ですのでワタクシは、誰もいない参拝時間前にこの参道を独り占めしようという魂胆なのですね


竹と楓に囲まれた高桐院の参道。ワタクシが初めてここを訪ねたのは、晩秋の紅葉の季節でした。
朝一番の参道は落葉した紅葉に覆われ、その美しさに絶句したのを記憶しております


この日も8時半にやって来るような酔狂な人物はワタクシだけでありまして、誰にも気兼ねすることなく大好きな参道を撮ることが出来ました。
いつ来ても、何度来ても、この参道の美しさは褪せることがありません


お寺に向かう参道が、音楽でいうなら「序章(エピローグ)」だとするならば、ワタクシはここ高桐院ほど美しい序章を奏でてくれるお寺を他に知りません。
この参道を見るだけでも、高桐院に来る価値があるように思うのは、ワタクシだけではないでしょう


この大徳寺がある一帯は「洛北」と呼ばれるエリアになるのですが、西に車で15分ほど行けば金閣や龍安寺があります。
逆に東へ行けば15分ほどで上賀茂神社、下鴨神社というように「世界遺産」が少し離れた場所に目白押しです。
そのせいでしょうか。これだけ素晴らしいお寺なのですが、紅葉の時期を覗くと比較的静かなお寺なんですよ


ワタクシは「好きなお寺」というと、真っ先に思い浮かぶのがこの大徳寺、そして洛南にある東福寺のように思います。
ワタクシのブログを読んでいただいている方には、京都に来られるときにはお勧めしたいお寺なんですよね。


曇っていた空から陽が射してくると、苔の上に美しい陰影が出来ました。
さぁ、そろそろ参拝時間が近づいてまいりました。高桐院の魅力は、もちろん参道だけではありません

使用したカメラ:FUJIFILM X-E1


6月末、天候も曇りのち雨の予報…さすがに京都と言えども、比較的観光客が少ない気がした一日でした。
ここ大徳寺はまず外国人団体観光客も、修学旅行生も来ることがないので
ゆっくり庭を眺めるのは絶好のお寺なんですよ



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帰路の楽しみ-京都府南丹市:旧五ケ荘小学校

2014年06月26日 | 京都(京都市以外)
Nantan City, Kyoto Pref.

さてさて、京都府南丹市美山にやって来て、美しい茅葺き民家の集落を楽しんだワタクシは、大阪への帰路に着きました。
とはいえ、ワタクシはいつも行動時間が早いので、帰路に着くのもまだ午前中なんですよね
慌てず、のんびりと自宅に向かうことにいたしました


美山を流れるこの川は、由良川という川でありまして下流はけっこう大きな川となって日本海に流れ込みます。
川底が透けて見えるほどの清流は鮎の漁場としても有名で、この時期にはけっこうな釣り人が訪れるんですよ。


ワタクシは釣りをしないので、アユ釣りの面白さなどは全く語る資格もありません
この写真でも写真の真ん中の上あたりにアユの友釣りを楽しんでいる方が写っております。
好きな人にはたまらないのでしょうねぇ。


田植えが終わって一か月近くになるのでしょうか。この季節の田んぼはことのほか美しいですね
ワタクシは今でも「田んぼ」というシンプルな名前の写真集を見たときの衝撃を忘れられません。
ウエールズ人の写真家であるジョニー・ハイマス氏の「田んぼ」を見て、ワタクシは田んぼの美しさを教えられました。
日本人のワタクシがウエールズ人の写真家から、田んぼの素晴らしさを教えられるというのも不思議な気がします


ワタクシがあぜ道にかがみこむと、何百匹というオタマジャクシが逃げて行きました。
オタマジャクシがカエルに成長していくのを、観察して自由研究にしたのは小学校の3年生くらいだったでしょうか。
あの頃は好奇心の塊だったような気がします


最近はどこに行っても休耕田が目につきます。休耕田の無い水田を見ると、どこかホッとするんですよね。
食料自給率の異常な低さ、農村の後継者の不足…これらは高度経済成長期に農政をないがしろにしてきたのが最大の理由です。
今後、我が国は農業(を含む第一次産業)をどうしていくのでしょうね


旧美山町から旧日吉町に入ると、旧日吉町立五ケ荘小学校の建物が残っています。
学校が廃校になったのは2007年ですので、当時はまだ「南丹市」という市はありませんでした。
ですので「旧日吉町立」という記述をさせていただきます。(今は旧日吉町も旧美山町も南丹市に含まれます)


かつての体育館、それとも講堂かな。なかなか魅力的な建物なのですが、ちょっと可愛い落書きを見かけました


おそらく学校が閉校するときの最後の卒業式、その時の落書きが消されることのないまま残っているんでしょうね。


ちょっと心が暖かくなる、でも、少し切ない落書きでありました

使用したカメラ:FUJIFILM X-E1


簡素で美しいもの、素朴でけがれのないもの、年月に洗われて古びたもの、自然の不思議、米作り、
職人たちが作り出すもの、これらは特別な輝きとユニークな独自性を持っている。
 人里から遠く離れた近寄りがたい山深いところ、何百年経っても決して変化する事のないような場所、時間さえも立ち止まるような場所を見つけた時、
私は喜びに舞い上がってしまう。私の探している日本は、こんなところなのだ…」
ジョニー・ハイマス氏のこの言葉を読んだとき、私は涙が流れてきたのです。そして、恥ずかしながら私はこう思うのです。
私もそんな日本を探していきたいのだと



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