大阪市北区で行政書士・海事代理士・マンション管理士を営んでいる原田行政書士法務事務所の駅ブログ

主に学生時代から撮り続けている全国の駅の写真等をブログで毎日公開しています。

旧片上鉄道 美作飯岡駅(廃駅)!

2019年07月21日 | 

岡山県久米郡柵原町(現・美咲町)にあった美作飯岡駅は、岡山県備前市の片上駅から和気駅を経由して柵原駅までの33.8kmを結んでいた全線単線非電化の片上鉄道の一般駅として、1931(昭和6)年2月1日に開業しました。
しかし、片上鉄道が1991(平成3)年6月30日限りで廃止されたことに伴い、廃駅となりました。

当初は相対式ホーム2面2線を有していて列車交換も可能でしたが、廃止前は駅舎側の単式ホーム1面1線のみを使用する無人駅でした。
開業時に建てられた赤い三角屋根の駅舎は、無人駅化後も解体されずに廃止時まで健在でした。

廃止前の1日の平均乗車人員は37人でした。

美作飯岡駅が属していた同和鉱業片上鉄道は、硫酸の原料となる硫化鉄を柵原鉱山から片上港へ輸送することを目的に建設されました。そして開通後は硫化鉄のほか石炭や石灰石、木材、肥料などさまざまな物資を輸送し、1960年代までは地域経済を支える大動脈でした。 また、柵原鉱山の硫化鉄の埋蔵量は3000万トン世界有数を誇っていました。

しかし、石油の消費量が増え、その精製時に発生する硫黄が硫化鉄に取って替わるようになると、硫化鉄の需要は激減し、輸送量も急速に減少したため、同和鉱業は深刻な不況に陥り、1987(昭和62)年8月には柵原鉱石輸送が全面的にトラック輸送に切り替えられました。
会社側は肥料輸送や旅客列車の減便などで生き残りを図りましたが、沿線人口が希薄で過疎も進みつつあったため利用客は減り続け、ついに片上鉄道は1991(平成3)年6月30日限りで廃止され、それに伴い美作飯岡駅も廃駅となりました。

  <美作飯岡駅の年表>

 ・1931(昭和6)年2月1日:片上鉄道の一般駅として開業
 ・1967(昭和42)年3月1日:駅の業務委託化
 ・1971(昭和46)年6月1日:駅の無人化
 ・1991(平成3)年7月1日:片上鉄道が廃止されたことに伴い、廃駅となる

 
(駅 名 標)

 

 
(駅舎・ホーム側)

 
(美作飯岡駅駅舎)


 撮影年月日:1991(平成3)年3月29日 



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