井伊影男の植物観察

植物の生き方の不思議さ、彼らのたくましさ、したたかさに触れる。しかし、観察者が井伊加減男だからなあ。

紅葉の雑学9

2013年11月17日 | 日記
落葉広葉樹は冬を前に葉を落とすが、紅葉(黄葉)は葉を落とす前のイベントである。
通常はクロロフィルの分解・回収が紅葉(黄葉)につながるのだが、樹種によってはそうした反応を見せないものもある。



ニセアカシアの落葉。
ニセアカシアはマメ科で根粒菌との共生があり空気中の窒素を固定できるから、窒素不足で困ることはない。通常の樹木では落葉の際クロロフィルを分解し窒素分を回収しようとするが、ニセアカシアの場合その必要がなく、クロロフィルを残したまま葉を落とす。



ケヤマハンノキの葉。
マメ科の植物の大部分は根粒菌と共生する「根粒植物」であるが、マメ科以外にも根粒植物がある。
カバノキ科ハンノキ属もその一つで、奥のシラカンバが黄葉している中でケヤマハンノキの葉は緑色のままで、やがてそのまま落葉する。



アキグミの葉。
マメ科以外の根粒植物、グミ科グミ属もその一つ。写真のアキグミもシラカンバなどが黄葉する中で、葉は緑色を保ち、やがてこのまま落葉する。
普通の落葉広葉樹と違って紅葉(黄葉)せずに落葉する樹木、マメ科などの根粒植物以外にもあるようで、何故そうなるのかの解明はされていない。


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