ささやかな幸せ

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『「鬼畜」の家』『天才』

2017-04-04 20:24:09 | 
『「鬼畜」の家 わが子を殺す親たち』 石井光太 新潮社
 次男をウサギ用ケージに監禁、窒息死させ、次女は首輪で拘束した夫婦。電気も水も止まった一室で餓死させた父親。奔放な性生活の末に嬰児2人を殺し、遺体は屋根裏へ隠す母親。「愛していたのに殺した」という親たち、その3代前まで生育歴をさかのぼることで見えて来た真実とは?家庭という密室で殺される子供たちを追う。
 子どもを殺すのはひどいと一言で言うのは簡単だ。でも、子を殺した親の驚くような家庭環境を知ると悲しい。彼らは、劣悪な家庭環境で育ち、家庭とはどういうものか、愛情とはどういうものかを知らない。彼らは、子どもであるために悲惨な状況を受け入れざる得ない。そのためになんでも受け入れてしまったり、なんとかなるという行き当たりばったりの態度をとったり、考えることをやめていったりする。
 エピローグでは、さまざまな事情から中絶手術が受けられず、育てられないのに赤ん坊を産まざるえない妊婦に特別養子縁組を支援するNPO法人の話が出てくる。訳アリの妊婦たちを叱ったり、否定せずに「よくがんばったね」「なんとかしてあげるからね」ということが大切だという話が出てくる。赤ちゃんのために、困っているお母さんを助ける。これが、虐待の一つの解決になるかもしれない。
 しかし、家庭環境は大切だとしみじみ思った。ごみ屋敷に住み、風呂にも入らず、食事は十分に食べさせてもらえない、常に暴言を吐かれる。子どもは、そんな家庭環境から逃げられないし、普通の生活を知らないのだから。子どもが嫌なことは嫌だと言える、困った時には助けてと言えることは大事だと思った。
 衝撃的すぎで、いろんな思いが浮かび、考えが散らかっている状態。

『天才』 石原慎太郎 幻冬舎
 高等小学校卒。幼い頃から身につけた金銭感覚と類まれなる人間通を武器に総理までのし上がった田中角栄の知らぜざる素顔を描く。
 字は大きいし、行間もあいているので読みやすい。しかし、一人称の語りに少々違和感があった。また、結構難しい言葉があって、辞書を時々ひきながら読んだ。(回りから意味はだいたいわかるが、わざと難しい言葉を使っているのではないかと勘繰りたくなる) 
 様々な経験をすべて糧にし、議員になってからは、議論の相手に「土方をやって汗水たらいたことはあるのか」というところは痛快。田中角栄と言えば金権政治というイメージがあるので、本を丸ごと信じることはできないが、田中角栄の印象が変わった。ロッキード事件の内幕は、どこまで信じていいのかわからないが、そういうからくりもあったのかもしれないと思った。できれば、もう少し詳しく書いて、もっと田中角栄の魅力を引き出してもらいたい気がした。
 
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