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女性マーケターから見た日々の出来事

ブランド品の価値を考えさせられる写真

2017-04-21 20:33:13 | マーケティング

風邪を引いてしまい、お休みをしていました。
季節の変わり目で、乱高下する気温に体がついていけなかったようです。

Huffingiton Postに、「ブランド品の価値って何だろう?」と、考えさせられる記事があった。
Huffingiton Post:20万円する「バレンシアガ」のバッグ、アレに似てる?

「バレンシアガ」というブランドだが、スペイン人のクリストバル・バレンシアガが始めたブランドで、もともとはオートクチュールが中心だった。
顧客の中には、スペイン王室や王侯貴族の名前があったり、ケネディ大統領がジャクリーヌ夫人と連れ立ってドレスを買うなど、「上流社会」の人たちからの人気が高かったブランドでもある。
ただ残念なことに、日本で紹介されるのは「服」ではなく、バッグなどの「小物」が多い。
これは何も「バレンシアガ」に限ったことではなく、海外の有名ファッションブランドの日本での売り上げの多くは、「服」ではなくバッグなどの「小物」だと言われている。
バブルの頃でも、日本での売り上げの7割は「小物」だと、言われていたほどだ。

そして今回のバッグだが、使われている素材はともかく、デザインがIKEAのショッピングバッグに、そっくりということらしい。
確かに写真で見る限り「そっくり」と言われても仕方ないほど似ている。
特に、バッグの持ち手デザインはそっくりだ。
IKEAの持ち手は、IKEAのロゴが織り込まれているくらいで、もしロゴが織り込まれていなかったら「バレンシアガのセカンドライン(=価格帯を下げた買い易い商品ライン)だと言われても、気づかないかもしれない。
それが、いわゆる「偽物」製造にもつながっていくのだが、ここまでそっくりだと「バレンシアガ」のバッグデザイナーは、何をしていたの?と、勘繰りたくなってしまう。

ファッションの世界では、いわゆる「意匠」という発想は、低いと言われている。
そのため、毎シーズン発表されるファッションショーの動向を見て、似たようなデザインの服が安価で出回ることになる。
そもそも1回のファッションショーでつくり出される服の点数も、半端ではない。
使われる素材や生地のプリントなどが、重なることも度々ある。
それが「トレンド」として、発信されていく、という部分もあるのは事実だろう。
そのため、いちいち「意匠がどうの・こうの」と言っている場合ではない、ということもだろう。

となると、「ブランド品の価値」を決めるのは、それらの商品を購入する側ということになる。
工業製品のように、仕様がわかるような情報は無く、価格設定も言い値(と言っては失礼だが)に近い感覚を持っている方もいらっしゃるのではないだろうか?
(やや乱暴な言い方ではあるが)「商品を見て、この価格なら納得できる(お値打ち感がある)」と、購入する側が感じた時に、初めてその「価値」が、作り手と購入者と一致する、ということになるのでは?

もちろん、今回のような「そっくりすぎる」と、「バレンシアガ」の購入者としてはガッカリするかもしれない。
逆にIKEA側としては、自社のセンスの良さに安心をしているかもしれない。
そして「ブランド品と言っても、デザイン的にIKEAと違いがないなら、ブランド品を買う意味がない」と、感じる人もだろう。
この「大差ないなら、ブランド品を買う意味がない」と感じる生活者が、一番悩ましい存在となるはずだ。

「ブランド価値」という視点で考えれば、価値を決めるのはブランド側ではなく購入側にある、という意識は大切なのでは?ということを教えてくれる「バレンシアガ VS IKEAのバッグ」だ。


ジャンル:
経済
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