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ネーミングは重要。「日本ファーストの会」に感じること

2017-08-08 17:31:08 | 徒然

東京都知事の小池さんが中心となって立ち上げた、「都民ファーストの会」。
先月行われた都議会選では、圧勝という結果になった。
それだけ、小池さんに対しての期待が高かったのだと思う。
小池さんに対する期待感が、「都民ファーストの会」の議員さんを当選させた、と言っても過言ではないはずだ。

その小池さんが中心となって作った「都民ファーストの会」が、国政選挙に進出するようだ。
流石に「都民ファーストの会」という名前は使わず、「日本ファーストの会」となるようだ。
朝日新聞: 「日本ファーストの会」設立 政治塾、初回講師は小池氏
この「日本ファーストの会」というネーミングに、なんとなく違和感というか嫌な感じを受けるのは、私だけだろうか?

昨年行われた、米国大統領選。
大方の予想を裏切って(?)、当選をしたのはトランプさんだった。
トランプさんの選挙の時のキャッチフレーズが「アメリカン・ファースト」だったことは、記憶に新しいところだと思う。
当選直後から、トランプさんはTwitterを使って米国に生産工場を持っている日本企業に対して「もっと、米国人を雇用しろ!」とメッセージを送ったり、「メキシコに工場を造ること」を見直しをさせたりした。
トランプさんの「アメリカン・ファースト」という言うのは、「アメリカのエゴ」のような印象を次々と与えるだけのメッセージ・キーワードのような気がしている。

そして「日本ファーストの会」という、政党団体名はそのトランプさんのエゴを思い出させてしまうのだ。
少なくとも、私にとっては「日本の都合を諸外国に押し付ける政党」のように、見えてくるのだ。
もちろん、そのような気はないと思うし、そのような感覚を持って政党名を付けているとすれば、問題だと思う。

ただ、このような「自国ファースト」の思考は、欧州でも広がりを見せている。
欧州だけではなく、世界的な流れなのかも?と、感じることも多くなってきている。
「自国ファースト」ということが、何が何でも悪いとは思わない。
たとえば、医療政策や社会保障政策などは、自国ファーストでなくてはならないし、自国ファーストであることは当然の事だ。
何故なら、政策の対象となるのが自国民だからだ。

それでも「自国ファースト」というネーミングに違和感というか、嫌な感じを受けるのは「エゴ」のようなものを感じるからだろう。
トランプさんのこれまでの行動や発言、欧州各地で起きている「自国ファースト」を叫ぶ人達の姿など、「自分さえ良ければ」という、思考と行動のように感じるからだ。

経済だけではなく、政治も「グローバル化」し、一つの国だけで問題を解決するコトができなくなってきている。
特に環境問題などは、一つの国だけで解決できる問題ではないはずだ。
しかしトランプさんは、自国の産業の為(しかも「衰退産業をテコ入れをし、復活させる」と言っている。その産業に関わる人たちが、熱狂的トランプ氏の支持者でもある)、パリ協定には参加しないと明言をし、降りてしまった。
このような「自国エゴ」を押し通すという印象が、「自国ファースト」というネーミングにはあるのだ。

「日本ファーストの会」が、そのような「自国エゴ」を押し通す為の会だとは思いたくないが、ネーミングからそのようなイメージを起こさせてしまうのは、残念に思う。



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