日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

生活者と「つくる」ブランド

2017-03-13 11:59:19 | マーケティング

毎日新聞のWEBサイトを見ていたら、「老舗ブランドのつくられ方」の見本のような記事が掲載されていた。
毎日新聞:みそ 顧客からの呼称がブランドと社名に マルコメ

マルコメと聞いて思い浮かぶのは、何だろうか?
おそらく多くの人にとっては、「マルコメ坊や(キャラクターの名称は「マルコメ君」のようだ)」ではないだろうか?
坊主頭の男の子で、イメージ的には小学校低学年くらいだろうか?
とにかくその「坊主頭」が可愛らしく(というのも変だが)、商品イメージの好感度を上げる要因の一つとなっていたと思う。

転勤族であった父のおかげ(?)で、関東から中部地方、山陰と食文化の違う地域で育ってきた私は、「味噌」にこだわりがない。
しかし、多くの人にとって「育ってきた地域のお味噌汁」というのは、案外食生活に影響を与えている。
そのコトを知ったのは、名古屋で友人ができてからの事だった。
名古屋生まれ・名古屋育ちという友人たちは、「お味噌汁は絶対!赤だし。赤だし以外のお味噌汁はお味噌汁ではない!!」とまで、言い放ったことがあったからだ。
ところが、名古屋以外の地域で生まれ・育った友人は「赤だしのような辛いお味噌汁は、頂けない」という。
原料の一つである麹にも麦と米があり、麦味噌と米味噌とでは随分味が違う。
それほど、食生活に影響を与える「味噌」という商品で、全国シェアを取るというのは、とても難しいことだと思う。
もちろんマルコメ自体、信州みそだけを作っているわけではないはずだが、全国各地の食文化を考えた「味噌」を作るというのは、大変なコトだと思う。
そのような企業努力はもちろんなのだが、記事を読むと「マルコメ」という企業名だけではなく、ブランドそのものが、「生活者と共につくってきた」ということがよくわかる。

随分前から「企業ブランディング」ということが、言われるようになっているが、その実、生活者を置いてきぼりにした「自己満足のブランディング」が、多くなってきているのでは?という気がしている。
それは「私たち(企業)は、〇〇である」という、大上段に構えたブランドの情報発信をしている、と感じるコトが多いからだ。
確かに、自分たちが目指す理想(や経営理念)を基に、「ブランディング」をしていくコトは大切なコトだ。
問題なのは、そこに生活者の共感を得られているのか?という、点だと思う。

マルコメのように、長い間一つのイメージでCMを作り、そのCMキャラクターの愛称が社名へと変わっていく、というケースは少なくない。
それは生活者の「親しみ」という点を、重視した結果だからだ。
企業や商品に対する「親しみ(度)」というのは、生活者から揺るがない価値をもらっている、ということになる。
そのようなブランドは、とても強い。

随分前、アオハタジャムのCMに「ベストセラーよりもロングセラー」というキャッチコピーがあったが、この「ロングセラー」の要因となるのが「ブランド」の力なのだ。
「ブランド力」を生活者と一緒につくり上げるコトのできる企業は、やはり強い企業だといえると思う。


ジャンル:
経済
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