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「負のループ」は、断ち切れないのか?三菱自動車の燃費不正問題

2016-09-15 23:06:41 | ビジネス

6月、三菱自動車の「燃費データ不正」が発覚し、問題となった。
この問題が発覚した直後から、「再測定」をし「正しい燃費データ」を国交省に提出されるはずだった。
にも拘わらず、提出された「再測定データ」もまた不正であったようだ。
讀賣新聞:三菱自、再測定でも不正・・・国交省「常軌を逸す」

正直なところ、「再測定データまでも不正する」という三菱自動車が、「不思議な企業」に思えてくる。
「常軌を逸す」という表現がされているように、社会一般の企業であれば「不正を指摘されれば、それを直す」というのが、普通の感覚だろう。
実際、三菱自動車の「燃費不正データ」が発覚した直後、同様の指摘がスズキでもされた。
スズキの場合、三菱自動車ほどの悪質性(?)が無かったことや、データを公開したコトなどで、この問題は収束した。

ところが、三菱自動車の場合、不正が発覚してから対象車種以外にも同様の不正があった、と8月に発表されたばかりだった。
NHKニュース:燃費データ不正の行方
これまで発表されていた車種に加え8車種が加わった、という内容だった。
そして、今日の報道だ。
ここまで「不正することが常套化している」となると、「企業としてどうなの???」というよりも「社会をなめているのか?」という、気になってくる。
企業の根底にあるのは「三菱のやっているコトが、正しい」という、思いあがった企業文化ということになるのだろうか?
それは、三菱自動車という企業だけではなく「三菱グループ」全体に与える、「社会的イメージ」となってくるはずだ。

ご存じの通り「三菱グループ」というのは、岩崎弥太郎が創り上げた「財閥」だ。
戦後の「財閥解体」で解体はされたが、実質として「三菱グループ」は残り、日本の優良企業となっている。
しかし、グループ全体の根底にどこか思いあがったモノがあるような印象を受ける。
それは、新たな「三菱財閥解体」ということになる切っ掛けになるかもしれない。

ただし「三菱鉛筆」は、今回問題となっている「三菱グループ」とは全く関係のない企業である、ということは知っておく必要がある。