一年前コロナの収束を意味した5類に移行して1年が経ちました。
GWも沢山の方がお出かけになり、街でマスク姿も少なくなりました。
ほんとうにコロナ禍は、過去の事なのでしょうか?
「怖がらなすぎたり…
コロナの5類移行から1年。井上尚弥選手らの世界戦を見ようと東京ドームに集まった多くのボクシングファン=2024年5月6日午後3時4分
「怖がらなすぎたり、怖がりすぎたりするのはやさしいが、正常に怖がることはなかなかむつかしい」。米歴史学者、アルフレッド・クロスビーは著書「史上最悪のインフルエンザ 忘れられたパンデミック」で物理学者、寺田寅彦の随筆を引用した
▲死亡率2、3%のスペインかぜと発症すれば死に至る狂犬病。感染率は前者が圧倒的に高いが、後者を怖いと感じる人が多い。クロスビーは数千万人の命を奪った1世紀前の感染症が忘れられた背景にそんな認識のズレがあったと指摘した
▲世界保健機関(WHO)が新型コロナウイルス感染症の緊急事態宣言を終了し、日本も5類に移行して1年。米ギャラップ社の調査によると「脅威が誇張されていた」という主張への賛否で世界が分断されているという
▲日本など先進国では支持が少ないが、世界平均では誇張論の支持者の方が多い。公式発表で700万人が死亡した疫禍にもかかわらず、正しく怖がるのは容易でない
▲コロナ禍は生活様式も変えた。テレワークやネット映像配信、SNSの普及が加速する一方で人間関係は希薄に。孤独感が増した人も少なくない。陰謀論が広がりやすいのかもしれない
▲5類移行後初の大型連休。ボクシングの井上尚弥選手の防衛戦に集まった大観衆には変化を感じたが、自宅、近場で過ごした人も多いと聞く。感染が続き、後遺症に悩む人もいるのでは「アフターコロナ」とは言い切れない。コロナ禍の脅威を総合的に評価するにはまだ時間がかかる。
でした。
【子規365日】■5月11日
竹の子のきほひや日々に二三寸 1891(M24)年
夏井いつき【子規365日】朝日文庫
《竹の子》の俳句
竹には孟宗・真竹・淡竹など、種類が多いが、筍として賞味するのは、主に孟宗である。古葉の散り
堆った地に、頭を出している筍には心が踊る。まだ頭をのぞかせていないくらいの土中の筍が、柔らかくて
うまい。筍飯にしたり、煮たり茹でたりする。掘りたては歯当たりが爽やかでほろ苦い風味がある。
・たけのこや稚(おさな)き時の絵のすさび 芭 蕉
・竹の子の力を誰にたとうべき 凡 兆
・堀食ふ我にたかうなの細きかな 蕪 村
横田正知編「写真 俳句歳時記 夏」現代教養文庫 より
谷口 璽照さんのコメントです。
《「竹の子」説教 (谷口璽照)
「竹の子は 裸になるが 出世なり」
裸になりて出世するものが、三つある。一に力士、二に竹の子、三に念仏行者。定散自力の衣類を脱ぎ、雑行雑修(ぞうぎょうざっしゅ)の帯を解き、丸の裸になりたる場をお勧めなさるが、機の深信。「信心の竹の子だにも育つれば 自ずと剥げる雑行の皮」。》
裸になりて出世するものが、三つある。一に力士、二に竹の子、三に念仏行者。定散自力の衣類を脱ぎ、雑行雑修(ぞうぎょうざっしゅ)の帯を解き、丸の裸になりたる場をお勧めなさるが、機の深信。「信心の竹の子だにも育つれば 自ずと剥げる雑行の皮」。