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二重国籍

2017-07-20 00:26:12 | Weblog

蓮舫・民進党代表が戸籍情報を開示した。父親が台湾国籍だったので台湾と日本の二重国籍ということだが、日本国は外交上台湾を国家と認めておらず、「台湾国籍」者の国籍は中国になる。蓮舫氏は台湾政府発行の国籍喪失許可証書を区役所に提出したが受理されなかったという。

野党第1党の代表ともなれば人気商売のようなところもあり、戸籍情報を開示するマイナスより開示しない方のマイナスが大きいと判断したのであろう。自民党とその支持層からの批判の声があり、民進党の党内の反蓮舫グループへの対応策だった。

思い出すのは、前合衆国大統領のバラク・オバマが大統領になる資格がないと批判された時のことである。オバマ陣営はハワイ州の修正証明書のコピーを公開して対抗した。オバマ氏はホノルルで生まれ、彼の母親は米国籍だった。米国憲法は大統領の資格を “a natural born Citizen” としている。アメリカ合衆国の国籍は出生地主義なので、合衆国内で生まれた子は自動的に市民権を獲得する。加えて母親か父親のどちらかが合衆国の市民権を持っていれば、その子も自動的に市民権を獲得する。オバマ氏が “a natural born Citizen” であることは疑う余地がなかった。つまり批判は法的なものはなく、アフリカ系アメリカ人を大統領にしたくないという感情的なものであった。オバマ氏の大統領資格に懐疑的だったトランプ・現大統領ものちに資格ありと見解を変えた。

また、トランプ大統領は大統領予備選の段階で、競争相手のテッド・クルーズ上院議員には大統領になる資格に疑問符がついている、と発言した。クルーズ氏はカナダ生まれで、母親が米国籍、父親がキューバ国籍だった。クルーズ氏は4歳のころカナダから米国に移った。母親が米国市民で出生地がカナダなので、40年以上も米国とカナダの二重国籍だった。クルーズ氏がカナダ国籍を放棄したのは2014年のことである。

さて、本日のNHKで次のようなニュース聞いた。

国民の6人に1人が二重国籍者とみられているオーストラリアで、野党の上院議員2人が二重国籍を理由に相次いで議員を離職した。オーストラリアは憲法で二重国籍者が国会議員になることを制限している。1人の議員はオーストラリア人の両親のもとでカナダに生まれ1歳になる前にオーストラリアに帰国していた。5日ほど前にはオーストラリア・ニュージーランドの二重国籍の上院議員が辞職している。

日本国憲法には首相の資格として米国大統領のような  “a natural born Citizen” にあたる資格制限はない。議院内閣制だから国会議員になれば首相になることが可能になる。その国会議員になるには日本国籍所有が資格だが、オーストラリアのように二重国籍者を排除していない。

ペルーの元大統領アルベルト・フジモリ氏はペルーと日本の二重国籍者で、ペルーで失脚後日本に亡命、さらには2007年の参議院選挙で国民新党の公認候補(比例代表)になったが、落選した。

この先どうする? アメリカ合衆国式に、日本国首相の国籍条件を付ける? オーストラリア式に国会議員に国籍条件を付ける? 現行のまま?

 

(2017.7.19 花崎泰雄)

 

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