Hanews-はにゅうす

ウィーン歌曲歌手、「はにうたかこ」の毎日のちょっとしたことを書いています

シューベルト教会「ドイツミサ」11.11.2007

2007年11月11日 20時47分04秒 | Weblog
今日、11月11日11時11分からファッシング(カーニバル)が始まるとさっきミサで言っていた。これから灰の水曜日に向かって(それがいつか私はまだわからないけど)世の中すべてでドンちゃん騒ぎが始まるのである。うれしい。

さて、朝起きたら写真のような雪。ぼた雪だからつもらないだろうと思っていたのに、あれよあれよと言う間に積もってきた。まだやまない。思ったより雪の時期が早く来てしまった。

今日は二日酔いの頭で朝からシューベルト教会へ行って来ました。シューベルトのドイツミサ曲を演奏するコンサートがあるというので、聞いたことのないミサ曲だし近くだしということで。

9時から普通のミサはやっているはずなので、コンサートだと思ったら、これもミサだった。曲の合間にお話が入る。お祈りも入る。何度体験してもキリスト教ではないのでわけがわからないので、前のおばさんとなんとなく同じことをする。でもパンはもらいに行かないし、膝ついてお祈りもしない。

今日の演奏はシューベルトブントという男性合唱団と女性1名のソロだった。そんなに上手いというわけでもないけれど、やはりミサの合間合間にはさまれて聞くのと、コンサート会場でさらっときくのではありがたみが違う。

ミサのソリストはたいへんです。朝10時半に高い音を出さないといけない。昔(ほとんど覚えていないのだけど)16区の教会で合唱兼ソリストというのを2年くらいやっていた。お金がもらえたので学生のバイト感覚だった。とにかく声の出ないおばあちゃん聖歌隊をカバーしないといけないので、ボリュームを出すことだけをめざしていたし、牧師さんの話す内容もよくわからなかったし、そこに「祈る」はなかったなぁ、とつくづく思う。(だからと言って今日もそんなになかったけど)

自分はキリスト教にはならない絶対の自信がどこかにあるのだけど、だけど仕事柄かキリスト教を勉強したり、教会へ行ったりすることが多い。観光で教会へ行くことも多いし、こういうミサに行くのも嫌いではない。ミサの最後のほうに周りの人と握手するのがあるんだけど、その場面が一番好きだ。今日も3人のおばさんとにこやかに挨拶してきた。それまでの「ミサの内容がわからない」緊張がとけてほっとする瞬間である。
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ワインの洗礼式(Hagenbrunn)10.11.2007

2007年11月11日 08時46分49秒 | Weblog
今日行ったハーゲンブルンという町は、ウィーンの北側、すでにニーダーエーステライヒ州にある、まわりがワイン畑の小さな町です。地下鉄の終点フローリスドルフからさらにバス228番に乗って20分。途中ワイン畑と思われるところを山越えするのですが、真っ暗な中をひたすら走りました。本当に街灯一つないんです。ちょっとこわかったです。グーグルアースを入れている人はそのままHagenbrunnと入れてみてください。出ます。そして「あら~本当に回りはワイン畑ばっかり」と納得していただけることでしょう!

町の公民館みたいなところに、7時前には市長さんはじめ、ワイン関係者、ワイン好き、そして私たち(今日はよしこちゃんと一緒でした)も今か今かと始まるのを待っていたのですが、なかなか始まらない。そのうち「式典が終わるまで飲まないでください」と書いてあるのに、みんなそんな紙の上の注意なんか読まずにどんどん試飲し始めている。まじめに注意書きを読んでじっとまっていたのは私たちだけか?そして私たちもとうとう我慢できず、始まるより前に飲み始めました。

開始が遅れた原因は、教会の神父さんが遅刻したから。村の人によると、「大事な時にはいつも遅れる」人だそう。

そして7時半、音楽と先生の歌声とともに会は始まり、来賓の紹介、市長さんの挨拶、ワインの女王の挨拶、そして洗礼が始まりました。舞台中央に置いてある樽から白ワインを取り出し味を確認したり、お祈りしたり、聖水をかけたりと、一連の儀式は続きます。最後に今年のワイン(その樽に入っているのと同じものだと思いますが)を全員のグラスにそそぎ、市長さんが洗礼名を発表して終わりました。この町の今年のワインの洗礼名は「VLOSVINOSUM」フォロスフィノーズムって聞こえましたが、「ワインの花」「ワインの開花」というような意味の名前だそうです。

入場料は7ユーロでしたが、全部で7つのワイン居酒屋さんが参加し、合計30種以上のワインが試飲できる会でした。私はその中から7種類を飲みました。どれもおいしいワインでしたよ。中でも一つどれを飲んでもおいしいワイン居酒屋があったので、よしこちゃんと、今日は夜だから何も見えないけど、今度は景色がわかる昼に来ようねと約束しました。

神父さんを初め、参加者全員が車で来ているというこの会。過去20年より、この数ヶ月のほうが飲酒取締りが増えたと神父さんも言っていましたが、警察のえらいさんも参加しているくらいだから、今日はこの村での取り締まりはないのでしょうね。

でも私たちの最終バスは9時13分発!もっとゆっくりしたかったけど、しかたなしにあきらめ、先生にご挨拶して帰ってきました。会場を出た時、外は雪でした。

実は今日、中央の空いているテーブルにグラスを置いて飲んでいたんですが、なんでかそのテーブルが最後まで(とってもいい場所なのに)空いていたんです。そして開始直前に人が来てうまりました。会が進むに連れて私たちの隣が市長さんやその夫人、弁護士さんなど村のえらいさんだったと気がつきました。だから誰もそこにはいかなかったのだ。そんな中にまじって飲んでいた私たちでした。もちろん東洋人は私たちだけ、でも不思議に浮いた感じがしなかったです。そんな時、最近練習している歌の「ことワインに関しては、世の中問題なし!」というフレーズが頭に浮かびました。それにしても、この間のウィーンの若いワインや、今日の洗礼式とか、いろいろ理由をつけて新酒ワインを一日でも早く飲もうとしているところがオーストリアです。実際はまだ解禁されていないので、今日も「飲む」とは言わないで「試す・試飲する」でしたもん。

そしてうれしいことが一つ!とうとうブーツが両足入りました。だから今日はブーツにスカートで行って来ました!おそらく風邪でごろごろしてたので、足の筋肉が落ちたのだと思います。また歩いたりすると履けなくなるのではないかと心配です。
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