ジーンズリペア&リメイク工房 hands-on 日記(旧ブログ)

デニムの産地、岡山から発信するジーンズ日記(2010年12月~2016年1月)

リーバイス557 ビンテージ 3rdタイプGジャン エリとカフスの解体リペア、全ステッチ補強リペア

2014年08月14日 | デニムジャケット、Gジャン リペア

こんにちはジーンズリペア&リメイクのhands-onです。


お盆休み返上で頑張っているのですが、、、

納期がなかなか縮まらなくて、ご迷惑をおかけしております。

只今作業中の依頼品は入荷時に、納期2ヶ月とアナウンスしておりますが

実際は2ヶ月半(手間なのはそれ以上)もかかっている状況です。

本当に申し訳ございません。





それでは今回紹介するのは




Gジャンです。














エリがボロボロです。

(Gジャンではありがちなダメージです)


綺麗に直してほしいとの事で、解体リペアをします。













袖口のカフス部分がボロボロです。

(Gジャンではありがちなダメージです)


こちらも綺麗に直して欲しいとの事で、解体リペアをします。














反対側はそれほどでもないかな?


同じく解体リペアをします。











オール綿糸縫製だったので、経年劣化でステッチが随分弱っています。

こちらは生地同色の細い糸で目立たないように補強をします。









では、リペア紹介の前に いつもの、、、

こちらのGジャンの年代チェックをしようと思います。

プロの古着業者ではないので、100%合っているとは限りませんので、、、

アバウトです、、、(単なる個人的趣味です、、、)

ビンテージに興味のない方にはどうでもよい事なので

飛ばしてください(苦笑)






パッチが有りません

ステッチ跡が残っています。

この形のGジャンだと

557の3rdタイプか 70505の4thタイプ になると思うのですが

パッチがこの大きさだと557の3rdです。

(70505の4thから小さくなります)











もちろんビッグEです。

Vの幅が左右均等なので

1966年以前だと思います。










裏側の情報も重要だと思います。

カンドメ(カンヌキ)のステッチの色が黄色です。

これも557の3rdの特徴かと思います。

(70505の4thから黒になっていたはずです)




フラップ裏に使っている生地が身頃と同じデニムでした。

もっと古くなるとここがライトオンスデニムになっています。

そうなると557のデビューした1962年に近い年代だと思います。















これは私物のGジャンで 507XXの2ndタイプのフラップ裏です。

(年代で言うと 1952年~61年頃に生産されたと思います)

やはりフラップ裏の生地にはライトオンスデニムを使っています。


表と裏のデニム生地の厚みの違いで フラップが表に反っていて

独特なアタリ感が良いですねー

(当時の人はそんな事狙って作っていないと思いますが、、、)






とうわけで、マニアさん以外にはどうでも良いウンチクは終りまして、、、


リペアの続きです。













エリと左右カフスを外してから、完全に解体します。











左右カフスを解体するということは、、、

ボタンを外すという事です。



このような形状になっていました。

二本の爪が刺さっている ツープロングタイプです。

(この年代のボタンもツープロングだったのに驚きました)

こうゆう部分のチェックが出来るのもリペア屋ならではだと思います。






ボタン裏にDの刻印が入っています。

しかし、ボタン裏Dはよく知りません、、、(スミマセン、勉強します)










解体した状態でリペアをしました。








裏からもお見せします。




これだけキッチリ補強しておけば強度も安心です。








こちらを身頃に取り付けて

左右カフスはボタンを打ち込んで、ボタンホールの穴あけをしたら

完成です!














右袖カフス




解体したので綺麗な仕上がりかと思います。















左袖カフス





同じく、解体したので綺麗な仕上がりかと思います。











袖の裏側も弱っていたので

補強リペアをしています。













ボタンホールミシンは シンガー社の299を使っています。

(貸してくださる児島のジーンズ工房さま、いつもありがとうございます)


表から見えないコダワリですが、

カフスの縫いつけのステッチは上下チェーン(オリジナルと同様)にしてみました。




縫い端をカラ縫いにしてカフスの中に入れ込むという

とても面倒な縫い方です。

私の勝手な自己満足かもしれませんが、、、(苦笑)













外したボタンは再利用できないので

なるべく近い雰囲気の物に交換します。













オリジナルと並べてみました。

当店の在庫ではこれが一番近いです。

(時間を掛けて探せば、もっと近いのが見つかるかもしれません)











お次はエリです。

解体したので綺麗な仕上がりかと思います。



























平置きにすると結構目立つか、、、(苦笑)


ここは折り曲がって二重になる部分なので

目立たないように穴埋めにして硬くすると、首の所の着心地に影響します。

これ位の感じが限界だと思います。













解体リペアなので

エリ裏にはリペアステッチの跡が出ません。

(つけたままの そのままリペア にすると、ここにステッチ跡が出ます)


















全ステッチを補強しました。

この距離で見ても補強ステッチはほとんど見えません。







以上です。

今回もウンチクを書くのに疲れてしまった、、、

(大した知識じゃないのにスミマセン)


こちらの工賃が

左右カフスの解体リペア(袖裏の補強込み) 14000円

エリの解体リペア 6000円

全ステッチの補強リペア 6000円


合計26000円(別途送料)


お客さまから喜びの声を頂きました、、、ほっとひと安心です。



解体リペアは割高ですが、そのぶん綺麗に直ります。

オーダーお待ちしております。

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