朝日ブログ「ベルばらkidsぷらざ」に連載の「世界史レッスン第21回」は、「ふたりの愛妾ーー格の違い」。ルイ15世に愛されたふたりの女性、ポンパドゥールとオミュルフィの勝負について書いた。⇒http://bbkids.cocolog-nifty.com/bbkids/2006/07/post_efd2.html#more
ポンパドゥール夫人の出世ぶりは目覚しかった。そもそも貴族ではない。父は高利貸し業。才色兼備の娘ジャンヌ・アントワネット・ポワソンは、20歳で裁判官と結婚し、まずデティオール夫人となる。裕福な夫人はサロンをひらき、ヴォルテールら名士と交流しながら、さらに上を狙う。
ルイ15世とは仮面舞踏会で知り合ったといわれる。周到に準備して接近したのは間違いなさそうだ。ハンサムで遊び人の王の歓心を惹こうとする女性は数多くいたから、競争率は高かった。
彼女には<平民の主婦>という自らの不利な立場をものともしない根性があった。だからチャンスをつかめた。つかむだけでなく、それを持続させる能力もあった。ためらうことなく離婚し、王からポンパドゥールの地を授与され、貴族に序せられる。24歳で侯爵夫人、31歳で公爵夫人と、階段を上り続ける。
こうしてポンパドゥール夫人は、芸術文化の偉大なるパトロンとなり、大臣波の公務を抱えた政治家にもなったわけだが、成り上がりの女性に対する風当たりは、昔も今も変わらず強い。
7年戦争の敗北も、宮廷の財政悪化も、全て彼女のせいにされている。放蕩三昧の王を叱咤激励し続けたのは、他ならぬポンパドゥール夫人だったというのに。
才女もつらい。
☆新著「怖い絵」(朝日出版社)
☆☆アマゾンの読者評で、この本のグリューネヴァルトの章を読んで「泣いてしまいました」というのがありました。著者としては嬉しいことです♪
①ドガ「エトワール、または舞台の踊り子」
②ティントレット「受胎告知」
③ムンク「思春期」
④クノップフ「見捨てられた街」
⑤ブロンツィーノ「愛の寓意」
⑥ブリューゲル「絞首台の上のかささぎ」
⑦ルドン「キュクロプス」
⑧ボッティチェリ「ナスタジオ・デリ・オネスティの物語」
⑨ゴヤ「我が子を喰らうサトゥルヌス」
⑩アルテミジア・ジェンティレスキ「ホロフェルネスの首を斬るユーディト」
⑪ホルバイン「ヘンリー8世像」
⑫ベーコン「ベラスケス<教皇インノケンティウス10世像>による習作」
⑬ホガース「グラハム家の子どもたち」
⑭ダヴィッド「マリー・アントワネット最後の肖像」
⑮グリューネヴァルト「イーゼンハイムの祭壇画」
⑯ジョルジョーネ「老婆の肖像」
⑰レーピン「イワン雷帝とその息子」
⑱コレッジョ「ガニュメデスの誘拐」
⑲ジェリコー「メデュース号の筏」
⑳ラ・トゥール「いかさま師」
☆画像をクリックするとアマゾンへ飛びます♪
♪♪「恋に死す」のインタヴュー記事はこちら⇒http://www.book-times.net/200312/14.htm
ポンパドゥール夫人の出世ぶりは目覚しかった。そもそも貴族ではない。父は高利貸し業。才色兼備の娘ジャンヌ・アントワネット・ポワソンは、20歳で裁判官と結婚し、まずデティオール夫人となる。裕福な夫人はサロンをひらき、ヴォルテールら名士と交流しながら、さらに上を狙う。
ルイ15世とは仮面舞踏会で知り合ったといわれる。周到に準備して接近したのは間違いなさそうだ。ハンサムで遊び人の王の歓心を惹こうとする女性は数多くいたから、競争率は高かった。
彼女には<平民の主婦>という自らの不利な立場をものともしない根性があった。だからチャンスをつかめた。つかむだけでなく、それを持続させる能力もあった。ためらうことなく離婚し、王からポンパドゥールの地を授与され、貴族に序せられる。24歳で侯爵夫人、31歳で公爵夫人と、階段を上り続ける。
こうしてポンパドゥール夫人は、芸術文化の偉大なるパトロンとなり、大臣波の公務を抱えた政治家にもなったわけだが、成り上がりの女性に対する風当たりは、昔も今も変わらず強い。
7年戦争の敗北も、宮廷の財政悪化も、全て彼女のせいにされている。放蕩三昧の王を叱咤激励し続けたのは、他ならぬポンパドゥール夫人だったというのに。
才女もつらい。
☆新著「怖い絵」(朝日出版社)
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①ドガ「エトワール、または舞台の踊り子」
②ティントレット「受胎告知」
③ムンク「思春期」
④クノップフ「見捨てられた街」
⑤ブロンツィーノ「愛の寓意」
⑥ブリューゲル「絞首台の上のかささぎ」
⑦ルドン「キュクロプス」
⑧ボッティチェリ「ナスタジオ・デリ・オネスティの物語」
⑨ゴヤ「我が子を喰らうサトゥルヌス」
⑩アルテミジア・ジェンティレスキ「ホロフェルネスの首を斬るユーディト」
⑪ホルバイン「ヘンリー8世像」
⑫ベーコン「ベラスケス<教皇インノケンティウス10世像>による習作」
⑬ホガース「グラハム家の子どもたち」
⑭ダヴィッド「マリー・アントワネット最後の肖像」
⑮グリューネヴァルト「イーゼンハイムの祭壇画」
⑯ジョルジョーネ「老婆の肖像」
⑰レーピン「イワン雷帝とその息子」
⑱コレッジョ「ガニュメデスの誘拐」
⑲ジェリコー「メデュース号の筏」
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初めて、平民出身の彼女が寵姫になった時の風当たりの強さは相当なものだったと思います。
面白いのは、エカテリーナの愛人ポチョムキンも、彼女と似たような「愛人ご用達係」を自ら買って出ている点です。男女の肉欲?は数年で大体飽きる、それなら、原始的欲求は他のものに任せ(あくまで自分の知性にはかなわぬレベルの者で)自分は、崇高な知的レベルの愛人権補佐官でいたいと願うのはいっしょなのでしょうか?
もし、彼女が健康体でうんと、長生きしてくれて、(あの当時では無理でしょうか?)幼いルイ16世夫妻を叱咤激励しある種の摂生政治を行っていたら、革命は避けられないにしても、(もしかして)、立憲君主的な形で、アントワネットも、生き延びられたかも、フランスの歴史も多少は変わっていたのでは?と、彼女の40代での早い死を残念に思うことがあります。
後年彼女が「私の一生は戦いの連続でした。」と語っていた、という文章を読み、病死でも、栄華の中で黄泉の国へ旅立ったのならそれもまたよし、なのかもしれませんが・・・
ポンパドゥール夫人とポチョムキンが女衒めいたことをしていたという説には、実はわたしは疑問を持っていて、証拠もないし、ただの誹謗中傷の類ではと考えています。彼らは確かにライヴァルへ目を光らせていただろうし、強力な相手はつぶしにかかったと思うんですけど、無視していいような相手は放っておき、そのことが裏で手を回したと陰口叩かれる理由になったのではないでしょうか。
とはいえ何でもありそうなところが、歴史の面白さですよね!
日本も、側室などが支配者に介入しますよね。女の力、畏るべし。チャイナなどになると、ハチャメチャ。男も女も、権力と言う魔物には、魂も売ってしまうんですかね?(権力0の私には、火星の世界)パン屋さんと夫人は無関係ですよね。
アマゾンから本が届きません。中西悟堂自伝、DVD「アイーダ」も注文したんですが、どれかが、在庫切れなんかしら?
ところでアマゾンは複数冊注文すると、全部そろうまで送ってきてくれないので歯がゆいですよね。