中野京子の「花つむひとの部屋」

本と映画と音楽と。絵画の中の歴史と。

薬をくれる人

2016年10月18日 | 雑記
  映画「ゴールデンスランバー」で、主人公に眠り薬入りペットボトルをわたした友人が、「飲めって言われて飲むんじゃないよ」と自分にも相手にも怒りをぶつけるシーンがあった。

 日本人は性善説を信じている人が多いし、薬を信奉している人も多いので、あまり知らない人がくれる薬も飲むことがある、と何かの犯罪関連記事で読んだ覚えがある。だいぶ前の記事なので、今はもうそんな人は少なくなったのかもしれないが。。。

 以前、大学の同僚で、やはり薬を勧める人がいた。とても親切で良い人だった。当時は病弱で入院手術をして間もないためか、バッグに何種類も薬を詰めていた。

 ランチがいっしょだったのだが、そのとき薬をくれるのだ。「疲れているんじゃない?」「昨日あまり眠っていないのじゃない?」「体がだるいんじゃない?」と聞かれて「そう」と答えたりすると、何種類もの中から「これがいい」と差し出される。

 それで、すこぶる元気であると答えるようにしたのだが、「そんなはずはない。顔色が悪い」と、やっぱり押し付けられてしまう。

 何しろ純粋な好意からなので、どんなに断っても無駄なのだ。しかも「食後用だからいま飲んだほうがいい」などと言われる。実は一回だけ飲んだ(飲まされた)。すごく嫌だった。その後はしかたなくもらいはしたけれど、あとで飲むと言って、こっそり捨てていた。

 不思議なものだ。彼女は他のことでは非常に冷静で客観的なように思えたのに、どうしてあんなに誰彼に薬をばらまいていたのかなあ。薬効は人それぞれだから、医者に処方してもらわないと飲めないと言っても聞く耳をもたない。私以外の人たちも、同じように薬をもらって閉口していた。

 その後、なぜかぱったり薬の話も病気の話もしなくなり、薬もくれなくなった。周りは皆ほっとした。医薬関係の本を読んでいて思い出したこと。
 

☆☆☆今後の講演予定

・10月26日(水)19時~ 六本木グランドハイアット
「マリー・アントワネット特別ディナー&講演」 ☆満席となりました。

http://restaurants.tokyo.grand.hyatt.co.jp/news/MarieAntoinet-dinner-party.html

・11月10日(木)
「学士会夕食会&講演会」学士会館 18時~ 会員の方のみのご参加です。


・11月12日(土)1時半~3時 読売カルチャー恵比寿
「アントワネット展によせて」(グランドハイアットのとは全く違う内容の講演です)
http://www.ync.ne.jp/ebisu/kouza/201610-18010061.htm


☆最新刊「美術品でたどる マリー・アントワネットの生涯」(NHK新書)
美術品でたどる マリー・アントワネットの生涯 (NHK出版新書 497)


☆「新 怖い絵」(角川出版) 4刷になりました🎵
文春WEB「本の話」インタビュー
http://hon.bunshun.jp/articles/-/5233
name="amazletlink" target="_blank"> alt="新 怖い絵" style="border: none;" />

☆「名画に見る 男のファッション」(角川文庫) 

名画に見る男のファッション (角川文庫)


☆「名画の謎 旧約・新約聖書篇」(文春文庫)

名画の謎 旧約・新約聖書篇 (文春文庫 な)
  『弐代目 青い日記帳』さんがさっそく紹介してくださいました♪ 3月6日のページです。
http://bluediary2.jugem.jp/


☆「残酷な王と悲しみの王妃 2」(集英社)

残酷な王と悲しみの王妃2
担当者さんが紹介してくれました♪


http://renzaburo.jp/shinkan_list/temaemiso/151023_book01.html


☆『「絶筆」で人間を読む - 画家は最後に何を描いたか』(NHK出版新書)
 3刷になりました♪

「絶筆」で人間を読む―画家は最後に何を描いたか (NHK出版新書 469)

☆「中野京子と読み解く 名画の謎 対決篇」(文藝春秋)2刷になりました♪

中野京子と読み解く 名画の謎 対決篇
「青い日記帳」さんが紹介してくださいました。素敵な紹介で嬉しいです♪
http://bluediary2.jugem.jp/?eid=4050

☆文藝春秋WEBサイトでは、短いですけどわたしのインタビュー記事も載りました。お読みくださいね!→http://hon.bunshun.jp/articles/-/3935


☆「名画の謎 ギリシャ神話篇」(文春文庫)

名画の謎 ギリシャ神話篇 (文春文庫)


☆「愛と裏切りの作曲家たち 」(光文社知恵の森文庫)

愛と裏切りの作曲家たち


☆「マンガ西洋美術史03」(美術出版)

マンガ西洋美術史03 「市民社会」を描いた画家」 ブリューゲル、フェルメール、ホガース、ミレー、ゴッホ



☆「マンガ西洋美術史02」(美術出版社)
マンガ西洋美術史02「宗教・神話」を描いた画家  ボッティチェリ、ダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、ラファエロ、ティツィアーノ、エル・グレコ、ルーベンス


☆「危険な世界史 運命の女篇」(角川文庫)

危険な世界史 運命の女篇 (角川文庫)

☆「マンガ西洋美術史01」監修(美術出版社)
マンガ西洋美術史01 「宮廷」を描いた画家 ベラスケス、ヴァン・ダイク、ゴヤ、ダヴィッド、ヴィジェ=ルブラン


☆「ヴァレンヌ逃亡」(文春文庫)
ヴァレンヌ逃亡 マリー・アントワネット 運命の24時間 (文春文庫 な 58-2)


☆「名画で読み解く ロマノフ家12の物語」(光文社新書)2刷になりました♪

名画で読み解く ロマノフ家 12の物語 (光文社新書)   

☆「印象派のすべて」(宝島社別冊ムック)
印象派のすべて (別冊宝島 2200)

☆「名画に見る 男のファッション」(角川書店)
名画に見る男のファッション (単行本)

☆「橋をめぐる物語」(河出書房)
中野京子が語る 橋をめぐる物語

☆「中野京子と読み解く 名画の謎 陰謀の歴史篇」(文藝春秋) 3刷になりました♪
中野京子と読み解く 名画の謎 陰謀の歴史篇

☆「残酷な王と悲しみの王妃」(集英社文庫)4刷になりました♪
残酷な王と悲しみの王妃 (集英社文庫)

☆「怖い絵」(角川文庫) 単行本に新しく書き下ろし2作を加え、全22作品です。8刷になりました♪
怖い絵  (角川文庫)

☆「はじめてのルーヴル」(集英社)2刷になりました♪
はじめてのルーヴル (集英社文芸単行本)

☆「名画の謎 旧約・新約聖書篇」(文藝春秋) 5刷になりました♪
中野京子と読み解く 名画の謎 旧約・新約聖書篇

☆「怖い絵 死と乙女篇」(角川文庫) 5刷になりました♪
怖い絵  死と乙女篇 (角川文庫)

☆最新刊「名画と読む/イエス・キリストの物語」(大和書房) 3刷になりました♪
名画と読むイエス・キリストの物語

☆「危険な世界史 運命の女篇」(角川書店) 2刷になりました。
危険な世界史 運命の女篇

☆「危険な世界史 血族結婚篇」(角川文庫)6刷になりました♪
危険な世界史 血族結婚篇 (角川文庫)

☆「怖い絵 泣く女篇」(角川文庫)~「怖い絵2」の文庫化~ 11刷になりました
怖い絵 泣く女篇 (角川文庫)

☆『中野京子と読み解く 名画の謎 ギリシャ神話篇』(文藝春秋) 7刷になりました♪
中野京子と読み解く名画の謎 ギリシャ神話篇


☆「印象派で「近代」を読む ~光のモネからゴッホの闇へ~」(NHK新書)6刷になりました♪
印象派で「近代」を読む―光のモネから、ゴッホの闇へ (NHK出版新書 350)

☆「『怖い絵』で人間を読む 」(NHK出版生活人新書) 14刷になりました♪
「怖い絵」で人間を読む 生活人新書


☆光文社新書「名画で読み解く ブルボン王朝12の物語」 7刷になりました♪
名画で読み解く ブルボン王朝 12の物語 (光文社新書)

☆「名画で読み解く ハプスブルク家12の物語」(光文社新書) 20刷になりました♪
名画で読み解く ロマノフ家 12の物語 (光文社新書)

☆「芸術家たちの秘めた恋 ―メンデルスゾーン、アンデルセンとその時代 (集英社文庫)
芸術家たちの秘めた恋 ―メンデルスゾーン、アンデルセンとその時代 (集英社文庫)

☆「おとなのためのオペラ入門」(講談社+α文庫) 2刷になりました♪
おとなのための「オペラ」入門 (講談社+α文庫)

☆「恐怖と愛の映画102」(文春文庫)
恐怖と愛の映画102 (文春文庫)

☆「歴史が語る 恋の嵐」(角川文庫)。「恋に死す」の文庫化版です。
歴史が語る 恋の嵐 (角川文庫)

^^^^^^^^^^^^^^^^
☆以下の単行本は絶版としました。文庫本をお求めくださいまし~

☆「怖い絵」16刷中。怖い絵

☆「怖い絵2」、9刷中。 怖い絵2

☆「怖い絵3」 6刷中。 怖い絵3


















ジャンル:
ウェブログ
コメント (4)   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« 第一印象はどこまで正しいか... | トップ | アントワネット展、森美で開幕🎵 »
最近の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (carpediem)
2016-10-18 10:47:21
医者をしてる高校の同級生は「薬を出さないと患者さんに文句を言われるから出す」と言ってますが、薬剤師をしている友人は「処方箋持ってこられたら出さないわけにはいかないけど、私は薬なんて絶対に飲まない」と言ってます…そろそろ映画「インフェルノ」の公開ですが、先日、本を読み終えました。ホント、人口増加を食い止めるには何かの薬でもばら撒かないと無理かもしれませんね…
Unknown (carpediemkさん(yoko))
2016-10-18 12:45:24
 わたしも先月ようやく「インフェルノ」を読んだところです🎵 ダンテから人口問題へ進むとは思わなかったので、そうきたか、とけっこう面白かったです。でもトム・ハンクスはミスキャストじゃないのかな~ 彼は好きですし、何を演じても上手いけれど、こればかりはイメージが違いすぎて。。。
Unknown (葉月)
2016-10-24 20:43:04
この記事を読んでかの帝銀事件を思い出しました。
銀行窓口に突然現れた都の?職員を名乗る男に「近くで赤痢が出た。今から全員この予防薬を飲むように」といわれ皆素直に飲んでしまったという。その薬というのが猛毒で・・・

本当に日本が性善説に満ちていた頃の哀しい事件とでもいいましょうか・・・

とはいえ私も他人から貰う薬は飲めませんねー
逆に怖くて人に勧めることも出来ませんが。

とりあえず私はそういう場面では持病でクスリを飲んでいるので飲み合わせが怖いからゴメンナサイね、という感じでスルーしますかね。

そういえば待ちに待っていたディナーパーティがいよいよ明後日に迫りました。美しい会場、美味しいお料理、そして楽しいお話を楽しみにしております!
Unknown (葉月さん(kyoko))
2016-10-25 09:16:48
 確かに帝銀事件は性善説の悲劇としか言いようありませんね。差し出された薬を飲んでしまう、そしてもう一つはこの事件の場合、白衣を着た医療関係者という外見と身分を疑わなかったということ。。。自分なら飲まないでいられたろうか、そう考えると怖ろしいです。

コメントを投稿


コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。

あわせて読む

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL