昭和・私の記憶

途切れることのない吾想い 吾昭和の記憶を物語る
 

あの時の少女の言葉 忘れないで存る

2021年05月06日 05時21分33秒 | 5 青春のひとこま 1973年~

叶うものであれは゛ 叶えて欲しい・・ 」 
の エピソードである
  


一人の少女、・・・が言う。
「 来週くるのよ 」
「 明日くるのよ 」
「 今日くるのよ 」
「 せんせい、嬉しそうに言ってた 」
・・・
そう云う少女も 亦 嬉しそうであった。
「 せんせい、子供らに慕われている 」
・・・そう想った。

すっかり、子供らと馴染んだ吾々は、
こんどは、ドッジボールで遊ぼうと小学校へ行くことに成った。
子供らが大喜びをして呉れた。
早く校庭へ・・・だんだんと 駆け足に成って行く。
大喜びして少女もついて来る。
然し少女、足が不自由らしく、健常者の様に走れない。
それでも、健気に一生懸命走った。

突然
「 ミホさん・・私の手、輪ゴムより細い ! 」

「 アッ !」
輪ゴムが、ブレスレットに成っている 」

「 こんなに可愛いのに 」
「 きっと 美人の娘に 成るだろうに 」
「 ( ならば ) 苦労せずとも、幸せに成れるだろうに 」
「 此が、少女の持って生まれた運命なのか 」
・・・そう想うと、なんと 切ない想いであった。
無邪気な程に明るい
その健気さが、余計に
私の切ない想いを、増幅させたのである。

あれから ・・ 何年経ったのであらうか。
否、何年経っても、経とうとも、

私の心懐に存る少女は 今も なほ
あの時の可愛いままで存る。
そして私は、
あの時の 少女の言葉
忘れないで存る。 ・・・のである。


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