昭和・私の記憶

途切れることのない吾想い
生涯の記憶を切取らん

 

ヒーローに、成った

2017年04月19日 | 3 青い鳥 1967年~

昭和41年(1966年)  小学校六年生の一学期
体育の授業に野球(ソフトボール)が科目に成り
野球少年の私は、意気軒昂、日頃の成果を見せようと、俄然張り切ったのである
そして、その実力たるや、クラスでは群を抜いていた
果たして、体育の通信簿は 「5」
生涯で、たった一度だけ、手にした栄冠である

都島球技大会
小学校六年生の二学期

運動会の後、都島区の小学校対抗で野球(ソフトボール)の競技大会が行われることに成った

クラスごとに2名 7クラス総勢14名 選手候補が選出され

その中の一人に、私も居た

私は、3人のピッチャー候補の一人であった

「都島球技大会に出る人は運動場に集まって下さい」

一度だけ、職員室のマイクで、そう呼びかけたことがある

放課後の練習を通じて、9名のレギュラーが選出される

私は、エースに成れず、セカンドで7番 と、告げられた

代表メンバーを見て

「これは、1組~7組までの各クラスを配慮したな」 と、そう想った

しかし、それでも、私は

9名の、学校の代表選手の一人に選ばれたのである

「代表に成る」 は、名誉な事ではあった

私は、大した活躍も出来なかったけれど

チームは優勝した 

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「ヒーロー」 に、成った

中学校の新学年、新学期、
担任が家庭訪問をする二日間、午後の授業を割愛して、
男子はソフトボール、女子はバレーボールで、クラス対抗戦を行った
何せ、半ドンで昼からは遊べるとあって、選手組も、応援組も、共に喜んだのである
競技は、全7クラスのトーナメント方式で、3回戦で行われた

脇役だった一年生
昭和42年(1967年)・中学一年生

メンバー選びを取仕切ったのは、都島球技大会優勝チームの主軸選手であった 菅、諏訪

背が高く体格の良い二人、しかも、菅はエースとして優勝に貢献した大の立役者、皆が一目置く存在であった

「花田も都島球技大会に出たなぁ」 と、諏訪

守備の人 として、三塁手 として、選手に選ばれた

「都島球技大会・代表メンバー」 として、顔は立てて呉れたものの

7番・セカンド の印象は、額面通り、薄かったのであらう

エースの菅 率いる、吾々5組は優勝候補であった

ところが、無名の平凡投手多田のチームに、初戦であっさり敗れてしまったのである

私は、試合に参加したが、戦ったという 実感はしなかった

優勝候補に勝った多田のチーム、勢いに乗って、優勝してしまった

一躍 ヒーロー に成った、二年生
昭和43年(1968年)・中学二年生

偶々、クラスに有力メンバーが存なかったこともあって

私は、エースで4番

そして、メンバー選びを取仕切ったのである

「打たして捕る野球をするぞ」 と

中学では軟式野球部の、西・山本を、それぞれ、キャッチャー、レフトに配置して、要所を締めた

作戦は私の思い通りの展開に成った

「レフト、行くぞ!」  ・・「オーライ!」

レフトに 凡フライのヤマ、を築いたのである

レフトの山本、活躍できて、たいそう ご満悦であった

ホームランを打ちたい という相手の気持ちを、巧くコントロールしたのである

遣ること、為すこと 全てが旨く行った

センターがえしで、頭上を越えるであらう打球を瞬時に手を伸ばし捕球し

「おおー」 、観戦の横山先生を感嘆せしめた 

投げて良し 守って良し・・

この試合、私は

4打数4安打、3ホームラン、1三塁打、11打点

それはもう、大活躍であった 

・・打って更に良し

「花田 独りにやられた」・・コールド負けした6組の岩出

「あいつがおれへんかったら・・勝ってたんや」 と、負け惜しんだ

私の勢いは、とどまることなく、更に続いた

決勝は昨年の優勝投手多田のいる7組

ここには、野球部でエースで4番の萩田 が存た

絶好調 の私は 調子に乗って 

バッターボックス を 右から左にスイッチした

バットを寝かせ、地面に水平に成る様に構えた、そして高めの球を待ったのである

果たして、狙い通り

おもいっきりスイングした打球はライトの頭上を超えた

なんと、左打席での 初打席初ホームラン であった

このホームランで試合の流れが変わった

もう絶好調、遣りたい放題の私である

極めつけは是
三塁走者は私、三塁を守るのは、野球部のエースで4番の萩田

ここで、三塁ゴロ

軽快に捌いた萩田、セオリー通り、走者の私を見遣って、一塁へ送球しようとした

走者の私、ゴロを補給した彼と、私の位置関係を 咄嗟に把握した

この距離なら、タッチプレーまで、手が伸びない、届かないだろうと

送球しようとする瞬間にホーム へ スタートする振りをして見せたのである

奔る気はない、唯、セオリー通り、野手を牽制したのである

咄嗟に体が反応したのであらう 萩田 

タッチプレー しようと振向いたのである

しかし、

タッチプレー 及ばず

しかも もはや、一塁送球も 間に合わない

送球できずに、一塁セーフとしてしまったのである

「あ・・あ」

応援する彼のクラスから溜息が漏れた

「ウワーッ!」

吾がクラスの応援から歓声があがった

してやったり

私の勢い、とどまるところなし

是、まさに絶頂の瞬間である

名を上げた
「お前、右でも、左でも、ホームラン打ったらしいな」

小学校の岡本先生

「花田君が凄かった と、女子生徒が云うとったぞ」 

私の派手な活躍振りは、小学校の旧恩師達まで轟いたのである

「見られている事」 そして 「凄いと思わせしめた事」

唯々、野球をすることが楽しくて、ゲームに没頭していたから、気にもかけていなかった

而して 私は、名をあげた

「あいつは凄い、あいつには敵わない」 と、皆に認識せしめたのである

「野球部にスカウトして来い」 

キャッチャーを務めた、野球部で三塁手の西 三年生にそう云われたそうな

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優勝候補に成った、三年生
昭和44年(1969年)・中学三年生

「こんどの大会、花田がピッチャーで出るのんか?」

「いや、ピッチャーは多田や」

去年の決勝の敗戦投手多田にピッチャーを譲ってやった

余裕を示した私である

「それなら、チャンス あるかな」

大会前、2組・西崎がそう呟いた

今度の大会、何故か野球部の連中は参加しないと言う

吾がチーム 「こいつ、野球大丈夫かな、できるんかな?」 
と、想う者もいて、こ
の顔ぶれでは、勝てる とは思えなかった

しかし他のクラスは、私の存在イコール優勝候補 と、見做していた

「名をあげる」 とは、こういう事なのであらう

勢いはつづいていた
エース 菅 率いる3組との対戦

相変わらず、彼の投げる球は速い、あの、都島球技大会で優勝に導いた、あのスピードボールは健在であったのだ

しかし彼は、一年、二年と、勝てなかった

私は、それが不思議で為らなかった、「彼は、何故勝てないのであらうか」・・と

彼の実力を持ってしても、優勝する事は、至難の業なのである

私は、驚異的な活躍をした二年生の時程では無かったが、引き続いて活躍できた

私は、菅のスピードボールを、苦も無くセンター前に弾き返した

更に、ボールを捕球したセンターが、不用意にも、ピッチャーへ返球するのを見て、一塁ベースを蹴って二塁に走った

してやったり、思惑通り、二塁を奪い取ったのである

「どや!」 と、得意満面の私

これで、チームは、俄然 勢いづいたのである

一人椅子に腰かけて、一部始終を観戦した男性教師が存た

3組担任・坂谷先生である、先生は私が所属するテニス部の顧問でもあった

「花田、あの速い 菅の球、よう打ち返せるなぁ」 

「凄いなぁ」 ・・感心したと云う

テニス部の私

至近距離から おもいっきり打ち下ろしてくる ボレー と、まともに対峙する場合がある

「テニス、の球のほうが速いから」

と、ニヤリ

かっこう を、つけて得意顔の私である

「青い鳥」 の目の前て゜
「青い鳥」 の、存る2組との対戦

私は三塁を守っている

私と差向えに 2組を 応援する彼女の姿があった

バレーボールの選手の筈、競技が終わってのギャラリーなのか

それとも、競技の合間か、いずれにしても

「青い鳥が見ている」

そんな時に 限って亦

私に打球が転がって来る

私の晴れ姿を彼女は一度も見たことがないだらう

転がるボールの先には私が存る

ええかっこしたい・・

ところが、まさかのトンネル

あれを、トンネルするとは思わなかったと、後ろで守るレフト

レフト線を転がって行くボールに、追いつけなかった

とうとう、打者はホームイン してしまったのである

こともあらうに 私は

「青い鳥」 の、目の前で 大失策をしでかしてしまった

嗚呼・・・

私は、彼女の顔を見る事ができなかった

試合は、逆転して勝った

トンネルをした汚名も返上した

しかし、その時既に彼女の姿は、ギャラリーに無かったのである

優勝したのに

人生、最後まで思い通りに事が運ぶこと、ざらに有るものでは無い
二年生の大会での神懸り的な活躍は、私の人生に於いて、稀有なものである
ヒーローに成り 名をあげた
そして、勝ち抜く時の勢い というものを肌で実感した、貴重な体験でもあった
「勢いは、ヒ-ロ-のみが創り得る」
長島茂雄の気持ちが分かった様な気がした、私であった

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