すっきりしないお天気ですが、
こんなときこそ、お天気に左右されない、美術展がおすすめですよ。
東京国立博物館で開催中の「手塚治虫のブッダ展」を見に行ってきました。
4月から始まっていたのは知っていて、どうしようか迷っていました。
でも先日読んだ本「「怒らない」「迷わない」ブッダの教え」もあり
「やっぱり、どうしても見たいっ」と決意。(大げさ?)
でも~、混んでるんじゃないかしら~と、ちょっぴり心配しながらでした。
混んでた??・・って、とんでもなーい!けっこうすいてました。
ブッダの人生を、誕生~苦行~悟り~涅槃まで。
手塚先生の原画。同時にそれぞれの時期を表現した仏像、彫刻などを展示。
みどころはやはり手塚先生の原画。
とくに、私の大好きな「ブッダ 」の原画だけ!
こんなことって、なかなかないです。貴重。
みんな案外さらっと見ていましたけど、わたしは食い入るように堪能してきました。
だって、ナマですよ~! ナマならではの、発見多数!!
鉛筆のネームが写植文字の下から見えていたり、
かなり描き込んであるコマがそのまんまガバッと修正されていたり、
スクリーントーンの端をホワイトで自然になじませてるところだったり、
ベタの塗りむらも原画だとしっかりとわかり、まったくすごいです。迫力~!
仏像のほうは、見たことあるものがいくつかあり、あれ?と思いましたが。
あー!そうでした、「仏教伝来の道 平山郁夫と文化財保護」展で見てたものが多数あったんですね。
それでも、そのときに感じた印象と全く違ったのには驚きました。
前回は尊い仏さまとか、信仰の対象としての仏像を見ていたのに、
今回はブッダの人生と照らし合わせているから、人間ブッダを仏像のなかに見ていたんですよね。
初めて見た「出山釈迦立像」というのが、かなり衝撃的で。 頬はこけ、あばらの浮き出たお釈迦様。
苦行で悟れないということがわかったブッダが山を下りるところの仏像。まさに人間って感じ。
全体的に出品数は少なかった展示でしたが、
ひとりの人生をじっくり見つめるには、
このくらいの数でかみしめるように見るのが良いのではないかと思いました。
この展覧会6月26日(日)まで。ぜひ、お見逃しなく!