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by hamarie_february

ふたつのニュース

2007-02-19 23:51:45 | 気になるニュース

今日,2月19日付けのニュースは,ふたつの興味深い「発表」を伝えています.

 

ひとつは「再生医療」の話題.

asahi.com:細胞から歯が再生 東京理科大のグループ、マウスで成功 2007年02月19日03時08分

マウスの胎児から歯のもとになる細胞を取り出して培養し、おとなの歯を再生させることに、東京理科大の辻孝・助教授(再生医工学)らの研究グループが成功した。作製の成功率は100%で、歯の中に血管や神経などもできていた。臓器を人工的に再生させる技術につながると期待される。18日付の米科学誌ネイチャーメソッズ電子版で発表する。(中略)グループは今回、同様の手法で毛の再生にも成功した。今後、肝臓や腎臓などの臓器づくりも目指すという。

 

もうひとつは「臓器移植」の話題.

asahi.com:病気腎移植は原則禁止、5学会が方針 「万波式」を否定 2007年02月19日05時59分

宇和島徳洲会病院(愛媛県宇和島市)の万波誠・泌尿器科部長(66)らによる「病気腎」移植について、日本移植学会など関係5学会は、「原則禁止」の方針を打ち出すことを決めた。がんとネフローゼ症候群の患者からの移植は、免疫抑制下で「再発」の危険が高まるなどとして「絶対禁止」とし、それ以外についても例外的なケースを除いて禁止する方向で合意した。(中略)関係学会の幹部によると、通常の腎移植の現場でも、提供された腎臓に動脈瘤などの病気が見つかることがまれにあり、その場合は病気の部分に治療を施したうえで移植される。ただ、こうしたケースはあくまで例外的で、移植を前提とした「万波移植」については、否定の方針を明確に示すことにした。方針に反しても罰則はないが、日本での移植医療が困難になる。 万波医師は18日、朝日新聞の取材に対し、「日本の医療界が禁止するのなら、病気腎移植をやめるしかない。ただ、支援してくれた患者らのことを思うと、医者としては今後も頑張らないといけない」と話した。

 

時間軸で先に報道された(ネットに上がっている)のは再生医療成功の発表です.これは後の発表に影響を与えたのか,それともほぼ同時進行でネタがあがっていたのか,興味深いです.

あるいは,後(臓器移植)の報道をする前に「どうしても成功の話題を報道しておきたかった」かもしれません.

穿ち過ぎですかね

 

なんにしても,歯の再生技術や毛の再生技術と聞いて,おそらく大部分の人は,いや,少なくともワタシは「臓器再生」ほどに違和感を持ちませんでした.

しかし,これは考えてみれば不思議な感覚です

つまり歯や毛は「命」に関わる重要な「部品」ではないのに,いや,重要な「部品」ではないがゆえに,許される,つまり「まぁいっか」と思ってしまったのです.医療行為が,命を救うためになされるものだとすれば,代替すべき「人体部品」は,より「命」に関わるものを対象にすべきはずなのに...です.

ワタシの思考の突き詰め方が甘いというだけなのでしょうか.

・・・・

...まぁ「歯の中に血管や神経などもできていた」と知れば,ちょっとビビっちゃうんですけど...でも,それもまた「すごい!」と思いますし,何より歯医者嫌いの私としては,うれしい方が勝ってしまいました......(残念ながら実用化されるのは,ずいぶん先のようですね

 

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