浜名史学

歴史や現実を鋭く見抜く眼力を養うためのブログ。読書をすすめ、時にまったくローカルな話題も入る摩訶不思議なブログ。

感動

2017-12-12 19:21:55 | その他
 人を感動させる文というものがある。そうした文は、美辞麗句が並べられているものではない。その人の魂の奥底から生み出された珠玉のことばが連なってこそ、人の心を動かすのである。

 私は今日、サーロー節子さんの、ノーベル平和賞授賞式での演説を読み、大いに感動した。

 1945年8月6日の、世界初めての原子爆弾投下のその真下で、節子さんは、「奇跡のような偶然」で生き残ることができた。そのとき言われたことば

 諦めるな 頑張れ 助けてやる あの隙間から光が差すのが見えるか あそこまでできるだけ速くはっていくんだ

 節子さんを救ったのは、このことばであった。それ以降、節子さんはこのことばを人生の指針として生きてきたのだろう。

 節子さんは、核兵器を「絶対悪」であるとして、その廃絶のために闘ってきた。しかし、核兵器を保有する国家は増え、また「核の傘」を正当化する国家が、日本をはじめたくさん存在する。

 しかし節子さんは、絶望しない。

 諦めるな 頑張れ 光が見えるか それに向かってはっていくんだ

 光に向かってはっていく、何というすばらしい、私たちを鼓舞することばだろう。

 全文がわたしを感動させる。内容ある、力強いメッセージであり、節子さんに、感謝したいと思う。

 『中国新聞』コラム


 イシグロさん記念スピーチ 全文
 

 

 
 
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