浜名史学

歴史や現実を鋭く見抜く眼力を養うためのブログ。読書をすすめ、時にまったくローカルな話題も入る摩訶不思議なブログ。

道徳を説く人間ほど・・・・

2017-07-01 19:56:37 | その他
 今日の『中日新聞』のコラム、「中日春秋」。その通りであると思う。他人に道徳を強いる者ほど、悪事を働いている。

 「重く受け止めごっこ」が流行したら、どうなるだろうか。思想家の故・鶴見俊輔さんが十年ほど前、そんなことを話していた▼この国では不祥事の類いが起きると、大臣から官僚、経営者から教育者まで判で押したように「このことを重く受け止めます」。それなら父親に説教された子どもたちがこう言い始めたら、どうなるか。「お父さんの説教は重く受け止めます」

▼今、流行が心配なのは、さらに強力な「法的に問題なしごっこ」だろう。何しろ、「法的には問題がない」というひと言がいかに便利か、この国の大臣たちが繰り返し教えてくれているのだ

▼閣僚らが政治資金集めで白紙の領収書を大量にやりとりしていたことも、総務相は「法的には問題はない」。学部の新設を申請していた学校法人側が取りまとめたパーティー券の購入代金を受け取っていた元文部科学相も「法的には問題はない」

▼しかし、どう見ても道義的にはおかしい。そもそもザル法と言われて久しい政治資金規正法の改正を怠けておいて、「法的には問題がない」と言うのは二重に道義に反している

▼不思議なのは、「法的には問題がない」と開き直る元文科相らが、道徳教育には熱心なことだ。宿題をサボって叱られた子どもが「指摘は重く受け止めますが、法的には問題がありません」と言いだしたら、この人たちはどんな顔をするだろう。
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