HALクリニックの診察室から

Human Active Life…新潟で心臓血管外科のクリニックを開設した医師のひとりごと

循環器診療での「糖尿病」の治療は… 

2017-07-13 17:13:54 | 医療
  当院は循環器の診療を中心に行っています。
でも、高血圧、狭心症・心筋梗塞の患者さんを診ていると
「糖尿病」もある患者さんが増えてきます。
病院なら循環器診療に専念して、糖尿病は糖尿病内科に
お願いすればいいのですが、小さなクリニックでは
糖尿病の治療も行わなければなりません 
「インスリン治療」も増えてきています… 




糖尿病の診療では。「血糖値」や「HbA1c」が治療の
物差しになっています。
「血糖値」や「HbA1c」がどのくらい下がるかで、薬などの
治療の効果が判定されていますが…
高齢で、冠動脈病変があったり、腎機能が低下してきた高齢者では
「血糖値」や「HbA1c」でのコントロールで、生命予後が
伸びるわけではないことが分かってきました。
むしろ、「血糖値」や「HbA1c」を下げるために低血糖を
起こすことの方が危険ですらあります 

最近は、「SGLT2阻害薬」という尿に糖を出す薬が登場しましたが、
当初はその薬の効果が分かりませんでした。
その後、利尿効果等により心不全死が減少したり、腎機能低下を
防止する効果があることがわかり、現在は、糖尿病医よりも
循環器医での注目度が上がっています。
当院でも狭心症で冠動脈にステントが入っている患者さんや
冠動脈バイパス手術後の患者さんで使用を始めました 

最近考えていることは、「血糖値」や「HbA1c」を下げることだけでなく、
それよりも患者さんの生命を守るために「どの臓器を守るのか?」
いうことを加味して治療薬を選択することです。
心臓疾患のある患者さんや腎機能が低下し始めた患者さんでは、
「臓器保護」がキーポイントになります。
「血糖値」や「HbA1c」が同じ程度に下がっても、それ以外の効果を
どう考えるか…

まだ、糖尿病の治療ガイドラインは変わっていませんが、循環器で
糖尿病を診ている日々の診療の中で、ガイドラインを一歩先取りして
診療を始めています 
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