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ぽかぽか春庭「カタカナ名の花」

2017-06-15 00:00:01 | エッセイ、コラム

20170615
ぽかぽか春庭ことばのYaちまた>花の絵・花の名(3)カタカナ名の花

 山種美術館「花*Flower*華―琳派から現代へ―」図録に出ていた「花事典」を参照しながら、花の和名と英語名について、見てきました。次は。
 ブログ友だちすみともさんのご教示により、脳内活性化のためにカタカナ名の花の和名を調べることにしました。

 日本に渡来した当時の発音のまま、カタカナで定着した花の名を確認してみます。
 日頃カタカナで呼ぶ花の名の和名、通用名を調べると、通説の他に諸説あるのですが、春庭は、植物素人なので、通説や通用名のみを記します。カタカナ花名の和名についての私的なメモです。カタカナ名前の花たち、和名で呼ぶと聞き慣れないので、花のイメージがわきません。和名で呼びたいのはデージーのヒナギクくらいです。
 学名や原産地について抜けがありますが、ご存じの方、ご教授いただければ幸いです。

・アカシア 英語名:Acacia 日本では明治時代に渡来したニセアカシアと房アカシア、銀葉アカシアの名が混用されている。
ニセアカシア和名:針槐はりえんじゅ

・アカンサス 原産地:地中海沿岸 英語名:Acanthus
和名:葉薊はあざみ 

・アスター 原産地:中国東北部からシベリア 英語名China aster 日本渡来は江戸時代中期
和名:蝦夷菊えぞぎく

・アネモネ 原産地:地中海沿岸 学名:Anemone coronaria 英語名:Anemone, Wind flower
和名:牡丹一花ぼたんいちげ、紅花翁草べにばなおきなぐさ

「アネモネ」オーギュスト・ルノワール


・アマリリス 原産地:中南米、西印度諸島 学名:Hippeastrum 英語名:Amaryllis、Knight star lily) 江戸時代末期に三種のアマリリスが渡来。三種の和名は以下の通り。
和名:金山慈姑きんさんじこ 紅筋山慈姑 べにすじさんじこ 咬吧水仙じゃがたらずいせん

「金山慈姑と花虎の尾」明治期の木版画


・エーデルワイス 原産地:ヨーロッパアルプス地方 学名:Leontopodium alpinum 英語名:edelweiss ドイツ語の edel(高貴な、気高い)と weiß(白)に由来。
和名:西洋薄雪草せいよううすゆきそう

・エリカ 原産地:南アフリカ 学名&英語名:Erica
和名:えりか(和名は学名をそのまま用いた)

・カーネーション 原産地:南ヨーロッパから西アジアにかけての地中海沿岸 学名:Dianthus caryophyllus L 英語名:Carnation  江戸時代初期以前に渡来したが、日本に定着したのは、江戸中期。
和名:麝香撫子じゃこうなでしこ、和蘭石竹オランダせきちく

・ガーベラ 原産地:熱帯アジア、アフリカ 英語名Gerbera, African daisy 
Gerberaは、発見者のドイツ博物学者ゲルベル(Traugott Gerberに由来する。
和名:大千本槍おおせんぼんやり アフリカ千本槍アフリカセンボンヤリ 花車ハナグルマ

・カモミール 原産地:西アジア、ヨーロッパ 学名:Matricaria recutita 英語名:Chamomile,カモマイル フランス語 camomille 江戸時代にオランダ経由で渡来。
和名:加密列カミルレ、カミツレ(オランダ語に由来)

・カンナ 原産地:熱帯アメリカ 学名Canna:ギリシャ語の「葦」の意味から)
和名:檀特ダンドク 江戸時代前期17世紀頃に渡来したカンナ・インディカが花カンナとして定着し、栽培種のほか、野生化したものもある。

・グラジオラス 原産地:アフリカ、地中海沿岸 英語名:Gladiolus, Sword lily
和名:阿蘭陀菖蒲おらんだしょうぶ 唐菖蒲とうしょうぶ

「グラジオラス」1876年クロード・モネ


・クロッカス 原産地:西アジア 学名&英語名:crocus 学名はギリシャ語のクロケ(糸)に由来。紀元前より薬用、香辛料として栽培が始まったサフランの一種が江戸時代に渡来。そのうち観賞用に栽培されたのが、花サフラン=クロッカス。
和名:番紅花ばんこうか 

・コスモス 原産地:メキシコの高原地帯 学名:Cosmos bipinnatus Cav 英語名:Cosmos)18世紀にメキシコからスペインへ。スペインからヨーロッパへ移入。日本渡来は明治20年頃。
和名:大春者菊(おおはるしゃぎく)秋桜(あきざくら コスモスの当て字としても秋桜が用いられる)

・サボテン 原産地:南北アメリカ 英語名:Cactus 16世紀後半に南蛮経由で渡来。
和名:仙人掌せんにんしょう 覇王樹はおうじゅ 仙人掌、覇王樹のどちらもサボテンの当て字として用いられる。

・ジギタリス 原産地:ヨーロッパ 英語名:Digitalis, Fox glove
和名:狐の手袋きつねのてぶくろ(Fox glove直訳)

「ジキタリス」ポール・ランソン(西洋美術館所蔵)


・シクラメン 原産地:地中海地方 学名:Cyclamen persicum 英語名:Cyclamen 明治時代に渡来。
和名:篝火花かがりびばな、豚の饅頭ぶたのまんじゅう

・ジャカランダ 原産地:中南米 学名&英語名:Jacaranda
和名:桐擬きりもどき

・スイートピー 原産地:イタリアシシリー島 学名:Lathyrus odoratus 英語名:Sweet pea 1695年に修道僧クパーニが発見し、イギリスで栽培化された。
和名:麝香連理草じゃこうれんりそう

・ゼラニューム  原産地:南アフリカケープ地方 英語名:Ivy geranium
和名:天竺葵てんじくあおい 

・ダリア 原産地:メキシコ 学名:Dahlia 英語名: dahlia
 植物学者リンネの弟子でリンネの弟子であったアンデシュ・ダール (Anders Dahl) にちなむ。1789年にスペインのマドリード王立植物園にもたらされ、オランダ経由で1842(天保13)年に長崎出島に渡来。
和名:天竺牡丹てんじくぼたん

「アルジャントゥイユのモネの庭(ダリア咲く庭)」1872年クロード・モネ


・チューリップ 原産地:トルコ(中近東、西アジア高原) 英語名:Tulip 江戸時代後期に渡来するも定着せず、大正時代に栽培種が普及
和名:鬱金香うこんこう

・デージー 原産地: 学名:Bellis perennis 英語名:Daisy 明治時代初期に渡来。
和名:雛菊ひなぎく、延命菊えんめいぎく、長命菊ちょうめいぎく

・ハイビスカス 原産地:ハワイなど 英語名:Hibiscus 
 芙蓉(mallow)の一種。
和名:仏桑花、仏桑華ぶっそうげ

「仏桑花図」尾形光琳


・パンジー、ビオラ  原産地:19世紀イギリスで野生のスミレからの交配種として作成された。 学名:Violax 英語名:Pansy, Viola tricolor
和名:三色菫さんしきすみれ

「三色スミレとナナカマド」岡鹿之助


・ヒヤシンス  原産地:西アジア、地中海 学名: Hyacinthus orientalis 英語名:Hyacinthus
和名:風信子、飛信子

・ブーゲンビリア 原産地:中央アメリカ、南アメリカの熱帯地方 英語名:Bougainvillea 
 1768年にブラジルで木を見つけたフランス人の探検家ブーガンヴィルに由来する。
和名:筏葛いかだかずら 九重葛ここのえかずら

・フクシア  原産地:南米、熱帯亜熱帯地方 学名:FuchsiaxHybrida英語名;Fuchsia(フゥシャ)ドイツの植物学者レオンハルト・フックスに由来。日本語のなまりホクシャ。
和名:釣浮草つりうきそう。       
 
・フリージア 原産地:南アフリカ 学名:Freesia refracta 英語名:Freesia  
 発見採集したデンマークの植物学者エクロン (Christian Friedrich Ecklon) が親友のドイツ人医師フレーゼ (F・H・T・Freese) の名をつけた。
和名:浅黄水仙あさぎずいせん 菖蒲水仙アヤメスイセン、ショウブスイセン、香雪蘭こうせつらん

・ベゴニア  原産地:熱帯亜熱帯。英語名:Begonia 発見地フランス領アンティル諸島総督ミシェル・ベゴン(Michel Begon, 1638-1710) の名に由来。
 中国原産の同属の種は、秋海棠しゅうかいどう。学名 B. grandis ssp. evansiana

・ポインセチア 原産地:メキシコ、中央アメリカ 学名:Euphorbia pulcherrima 英語名:Poinsettia
和名:猩猩木しょうじょうぼく

・マーガレット 原産地:カナリア諸島 学名:Argyranthemum frutescens 英語名:Marguerite 明治末期に渡来。
和名:木春菊もくしゅんぎく

・ミモザ 原産地:  学名&英語名:mimosa  イギリスで南フランスから輸入されるフサアカシアの切花を"mimosa"と呼んだことから、mimosaという名が広まった。
和名:銀葉アカシア 房アカシア

・ライラック 原産地:ヨーロッパ 学名: Syringa vulgaris 英語名:Lilac フランス語名lias
和名:紫丁香花むらさきはしどい

「ライラック」ピエール=ジョゼフ・ルドゥーテPierre-Joseph Redoute19世紀
 

・ラベンダー  原産地:ヨーロッパ、北アフリカ、インド 英語名:Lavender 江戸時代初期にオランダ経由で「ラーヘンデル」として、油用に渡来。鑑賞花ラベンダーは昭和期から。
和名:薫衣草くんいそう

・ルピナス  原産地:地中海沿岸、南北アメリカ 英語名:Lupinus, Lupine
和名:昇藤のぼりふじ 葉団扇豆はうちわまめ

・ローズマリー 原産地:地中海沿岸   英語名:Rosemary
和名:まんねんろう 中国語:迷迭香

「ローズマリー」イタリアの壁掛け
 

<つづく>
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8 コメント

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アネモネ (まっき~)
2017-06-15 23:37:48
エーデルワイスはもちろんのこと、やっぱり文学や映画で覚えた花が多いなと。

アネモネは、『コインロッカーベイビーズ』から。
この一作があるからこそ、自分は春樹さんより龍さん派なんです。

ダリアは、米国の犯罪史を勉強すれば必ず出てくるブラックダリアから。

ローズマリーは、もちろん『ローズマリーの赤ちゃん』からです。
まっき~さん (春庭)
2017-06-16 08:21:46
前にもまっき~サイトで「映画と花」特集をやったと思いますが、「映画の画面を彩る、印象に残る花」をまとめてくださるとうれしいです。
「ひまわり」のようにソフィアローレンよりもひまわりのほうが主役かと思うくらい強烈な花もあるし、一瞬だけ画面に映るだけでも、印象に残る花もあるし。

リリー、ローズマリー、ローズなど、花の名が女性の名に用いられること、よくありますが、アネモネは、ギリシャ神話美少年アドニスに関わるから、女性の名として使われることは少ない。でも、そこが小説家の狙いだったのでしょうけれど。映画化されるというウワサだけでなかなかされませんね。舞台にはコインロッカーベイビーズ上りましたけれど。
楽しませていただいてます^^ (すみとも)
2017-06-16 08:33:32
スイートピーは 母との思い出の花。
戦後のどさくさの時代に 「これがスイートピーよ」と庭の隅に咲かせてくれた花です。 
あの時代種をどこから手に入れたのかしら~なんて今頃になって考えてしまいました。
今年は偶然に 絹さや(3月マメ)を 植木鉢仕立てにして収穫を楽しみ 同じマメ科なので 花を見て母のスイートピーを思い出していました^^ それも 昨日引き抜いて始末をしましたww
どれも カタカナで覚えている懐かしい花ですね^^
アマリリスの和名金山慈姑は きんさんクワイとは呼ばないのですね・・・  
Unknown (yokochann)
2017-06-16 12:24:25
ほとんど知ってる・・・名前だけは。
シクラメンは家にもよくあったけれど、あまり好きでは無かった。
水仙が好き。(ナルシストかも?)
スノーフレイクもスズランみたいだから好き。
ゴージャスなお花も素敵だけれど、好きなのは可愛いいもの、清楚なもの、凛としたものかな~。
最近、やっとお花に目覚めてきた私です。
すみともさん (春庭)
2017-06-16 13:15:35
お庭にスイートピーの花を咲かせたお母様、すてきな方だったのでしょうね。
すみともさん庭の絹さやの花もきれいに咲いたのでしょう。植木鉢だと、鉢植えの花としても楽しめますね。また来年のお楽しみですね。

私の母の家庭菜園はもっぱら食べるほうの豆ばかりでしたが、畑の花はそれなりにきれいだったこと、思い出しました。

カタカナ名前の花たち、頭の体操になりました。でも、和名と結びつかないですね。
クワイは慈姑ですのに、アマリリスの慈姑はジコと音読みするのは、おもしろいですよね。
「金山慈姑キンザンジコは、日本には天保(1830-1844)年間に渡来」ということはわかっていても、なぜ慈姑ジコだったのかは、わかりませんでした。
yokoちゃん (春庭)
2017-06-16 13:22:46
ここらで「花デビュー」もいいかもね。
私も還暦過ぎてにわかに「都内植物園公園の花めぐり」を楽しむようになり、少しは花の名前を覚えました。
小石川植物園、白金植物園、神代植物園。それぞれにおもしろいところがあり散歩によかったです。

私の母も、水仙、フリージア、スズランというような、小さな花が楚々と咲くのが好きでした。
yokoちゃんも同じ好みですね。テーブルや机の上に一輪飾るのにはとてもいい。
パーティなどの派手な場面では、やっぱり薔薇や牡丹の大ぶりなのがパッと目についてよいのでしょうけれど。
カタカナに弱い私ですが (ほうせん)
2017-06-16 18:35:32
知っている花の名前は結構あります。
しかし、どんなお花だったか、すぐに思い出せないお花が沢山あります。
亡き友人から、白い豪華な百合の花束をいただき、リビングに置き長持ちをしたことが思い出です。

和名は覚えにくいですね。

脳内活性化・・・良いですね。
ほうせんさん (春庭)
2017-06-17 05:38:25
チューリップにも鬱金香という和名(中国語由来かと思いますが)があるのを知ると、へぇ、と思います。

どんなことにも興味を持つこと、新しいことを知って感動すること。関心感動を持てる日常に感謝すること。
加山雄三が、関心、感動、感謝の三つのカンが大事と言っていたので、実践しました。

ささやかな日常でも、どんどん興味は広げられるし、感謝感謝の毎日でいられます。

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