松岩寺伝道掲示板から 今月のことば(blog版)

ホームページ(shoganji.or.jp)では書ききれない「今月のことば」の背景です。一ヶ月にひとつの言葉を紹介します

せっかく生まれてきたのだもの

2014-02-03 | インポート

「せっかく生まれてきたのだもの/絶望するのはもったいない/なんとかなるさと辛抱して/
まぐれ・幸運・喜怒哀楽/とにか一日生きてみて/明日は明日で/また生きる」

やなせたかし『たそがれ詩集』

たそがれ詩集 たそがれ詩集
価格:¥ 1,575(税込)
発売日:2009-05

今月のことばは、昨年10月に94歳で亡くなった、やなせたかしさんの詩集からの引用です。
ブログのタイトル欄に収まらないくらい長いことばは初めてです。
毎月、今月のことばを縦55センチ、横85センチのモゾウ紙に墨書して、掲示板に張り出しています。街頭を歩く人にも見やすいようにと、太筆で墨で書いているから、収まる文字数は五・七・五・七・七の短歌くらいまで。だから、「せっかく生まれたきたのだもの」ではじまる、アンパンマンの生みの親の言葉はご紹介できない。でも、どうしても2月のことばにしたい。と一瞬思い悩んだところで、気づいたのです。太筆より細い筆で書けば、字が小さくなって全部が収まる。これって大発見じゃないですか。
筆を変えるのが、大発見なんて言ったら笑われる。先週はなんだか判らないけれど、世紀の大発見があったようですね、小保方晴子さんがインタビューで次のように言ってました。

「やめてやると思った日も、泣き明かした夜も数知れないですが、今日一日、明日一日だけ頑張ろうと思ってやっていたら、5年が過ぎていました」

これって『たそがれ詩集』と同じじゃないですか。そういえば、今から四百年ほど前の禅僧も同じことを言っています。白隠禅師のお師匠さん・正受老人(しょうじゅ/1642~1721)です。

「どれほどの苦しみも、一日だけと思えば耐えやすい。楽しいこともまた、一日だけと思えば耽ることがない。一日一日と思って生きれば、退屈しないし、百年千年でも努められるだろう。長い一生と思うから大層になる。今日一日暮らすだけと思って工夫をなせば、心も穏やかになる。これまた養生の要である」(『一日暮らし』より)

「楽しいこともまた、一日だけと思えば耽ることがない」っていうのはさすが。
達人名人はみな同じことを言っているようです。

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