惚けた遊び! 

昭和16年生れです。

抜粋 井筒俊彦 「本質直感―-イスラーム哲学断章」 『意識と本質』 岩波書店 再読

2016年10月29日 | 哲学

 それがまた約千年近い年月経て成熟したイスラーム哲学の本質論の基底をなしていることは否定できない事実なのである。


イスラーム哲学の三種の普遍者
 ❶論理的普遍者
 ❷本性的普遍者
 ❸理性的普遍者


イスラーム哲学の「本質」
 ❶「特殊的意味に解された本質」
 ❷「一般的な意味に解された本質」


 その把握は、一種の直接端的な知的諦観、あるいは直感であり、それはなんらの知的操作の過程を含まない。ただ直接にそのままそれを視るのである。


 本質純化のこの過程の記述ないし分析がイスラーム哲学では一つの大きな課題として幾世紀にもわたって試みられることになるのである。


 タジュリードとは字義通りには「引き剥がし」ということで、要するに「本質」の核のまわりに貼り付いて、十重二十重にそれを取り巻いている不純要素を引き剥がしていくことによって、本質を純化しようとする理性の否定的働きを意味する。本質直感を目指しつつ次々にエポケーを重ね、括弧付けを繰り返していく現象学の方法をどことなくしのばせるようなアブローチである。


 以下、私はこのイスラーム的本質直感理論を、概念純化の知的操作の過程として叙述してみたいと思う。


 外的世界に現実に実在するものは個物のみ、というのがイスラーム存在論の基礎命題の一つである。


 経験界において本質に纏い付くこれらの夾雑物を本質から「引き剥がす」ことが、当然、概念純化操作の第一段階になる。


イスラーム哲学の三つの基本的様相
 ❶「不定相における本質」
 ❷「否定相における本質」
 ❸「限定相における本質」





*二〇一六年一〇月二十四日抜粋終了


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