遺跡好き弁護士の一(はじめ)法律事務所

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赤土山古墳(天理市)

2016-01-30 18:04:35 | 日記
今回は、再度天理市に戻りまして赤土山古墳です。

赤土山古墳は、全長約106.5メートルの前方後円墳で4世紀後半の築造とみられています。
この古墳の特徴は、後円部の側面に家形埴輪を配した祭祀遺構が発見されたことです。


後円部の先にある造出の上から見ますとこんな感じです。
なかなかに壮観です。


これが後円部で、

これが後円部先端にある造出です。
ちょうど櫛山古墳と似た感じで、前方部と対称となるように作り付けられています。

祭祀遺構の配置です。


これは発掘時の写真。


これは埴輪の写真

右上の写真は、囲形埴輪という家形の廻りを塀で囲った埴輪です。
宗教的権威が秘技を行った場所ではないかと考えられます。ネットで見ると、浄水祭祀の場とみるか、産屋と見るか考えが別れているようです。

もともとこの古墳は前方後方墳と考えられていたようでしたが、発掘の結果前方後円墳と判明しました。
その状況を示すのがくびれ部の図面です。

下が前方部ですが、埴輪列が前方部から斜め左に開いていますし、墳丘の形状も直線から円形に切り替わっています。

前方部には地山と切断した後である堀割遺構があります。

左側に段築に沿った葺石があり、その右側に溝が通っていますがこれが堀割でしょうか。


前方部の先に赤土山2号墳があります。
墳丘は既に失われておりますが、直径約20メートルの円墳が存在し、周囲を円筒埴輪が巡っていたようです。
石釧の破片が出土しています。
赤土山古墳と同様の時期に築造されたものと考えられています。

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