自由人の発信 おっさんの中国一人旅から国内旅。

写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ

中国一人旅総括 中華人民共和国統治体制について

2017-01-23 15:55:47 | 旅行記

98年から大陸を見る機会に恵まれ、07年の杭州浙江大学国際教育学院での語学留学、09年からの年に一度の中国一人旅を通して、中国について知った事、感じた事を、これから何回かに分けて文章として残しておこうと思います。

私達の国日本の隣の国ですが、そこはなかなか想像できない国の現実があります。が、札幌からでも首都北京まで飛行機で4時間、時差1時間ほどです。

相手を知らないで友好も敵対も自己満足、大きな禍根と後悔しか残りません。

ただ自信を持って言えるのは、人種、民族、性別、世代を超えて人である限り共通項はあるように感じます。美しい事は美しい、心地よい事は誰でも気持ちいい、不愉快な事、愉快な事、悲しい事、楽しい事も感じる心は変わりありません。全ては自分の鏡では?

そういった気持ちで書いていきます。

 

中華人民共和国という国の統治体制。

中国と言う国家は私達が理解している国家体制とはまるで違います。

国土国民は中国共産党による政府(国務院・地方)に対する二重統治でもなく、間接統治でもない、超越統治を受けています。

 

中国共産党による超越統治とは?

中国の行政組織は中央・地方(省・市・県・郷・鎮)のヒエラルキー(資料1)で構成され、それぞれ政府(我々の県庁、市役所、役場)相当によって行政が執行されていますが、それそれの首長は区域の直接選挙で選ばれていません。

その首長(総理大臣、県知事、市・町・村長)は建前では其々の人民代表(日本での代議員)によって任命され、人民代表は下層代表の代表で構成される。要は最小行政単位の代表の持ち上がりから選ばれる

最小行政単位(社区(資料2)、村)の代表のみ直接選挙で選出されるが、特別な例外を除き被選挙人は地区共産党の指名(党員)である。結果、唯一の住民意思表示は共産党による誘導選挙になっている。

各政府には対応した中央、地方共産党組織(委員会)が付随している、正確に言えば政府が委員会に付随しています、同じ建物か、隣の建物に。

結果、解りにくくしているのは、行政執行の責任は各政府にあって、共産党には及ばない?。

実際、行政(統治)は共産党ナンバーツウがナンバーワンの指示のもとに執行し、ナンバーワン共々共産党の統制下の下にあり、そのヒエラルキーに組織されている。

なんだかさっぱり解らない!いったい責任者は誰?です。こここそ中国で問題になっている事かと思います。

中国の人達は皆知っています、全ては共産党が取り仕切っていると。

ただ中国国家元首(中国呼称国家主席)と共産党総書記は例外(過っては別々の時もある)、グローバルスタンダートでは理解されにくい為(共産党員によって選ばれた人が国を動かす実態)。

地方政府では地方共産党委員会書記(トップ)は政府トップ(省長他)ではありません。

 

中華人民共和国憲法前文のなかには中国共産党の指導の原則と言う項目が明記されています。指導(指示)する権限、そこに超越が発生しています。その起源、今に至るも続いている理由は中国共産党の歴史を辿れば見えてきます。

極端に言えば地方共産党委員会書記(ナンバーワン)のやりたい放題、気を付けるのは共産党内上位者だけと言う現実、そこに忖度(資料3)とおもねり(資料4)が入り込みます。

特色ある社会主義市場経済国家、人民民主主義独裁と民主集中制の実態とは、超越・忖度・おもねりです。全ての腐敗の根元です。

 

その中国共産党では

党員、組織は中国国民(中国では人民、公民と呼称)に対してでなく、中国共産党に対して義務と責任を負うのは当然です。

党員への指示・指導は通知・通達で事足りる、結果党員として党から評価(地位)、懲罰(党籍剥奪・左遷)を受ける。

その党員は人事档案(資料5)の基、中国共産党組織により選抜される。

党員数は2014年末現在8779万3000人、前年一年間で205万7000人増加、党組織部発表。

その上その下部組織として共産主義青年団は14歳から28歳の団員によって構成され、2015年末での団員数は8746万人になります。中華人民共和国2016年公称人口は1.382.323.000人です。

14億人という数字も多いが、権力集団が1億7千万人、十人に一人以上、その家族、仲間を考慮すると2倍3億5千万、これが中国富裕層の現実。しかしこの埒外の人が10億人いる現実を理解すれば中国は解りやすくなります。

 

ここで問題はこれだけの党員・団員が社会のどこに配置されているかです。

中国では組織と言う組織に共産党委員会が対応しています。それが工場や宗教団体であろうとです。でも農民工が出稼ぎ先で組織化されてるとは思えません。

共産党員は社会の中に入って社会の構成員として配置され報酬を得て生活しています。

結果、社会の中で共産党による組織的な収奪、不正、腐敗が絶えることはない。

 

1917年1月10日、習近平総書記は中央政治局会議にて、全人代常務委員会、国務院、全国政治協商会議、最高人民法院、中央書記処などの機関

「党中央の権威を断固として守り、その思想・政治・行動を、習近平同志を核心とする党中央と終始、高度に一致させなければならない」と要求。

「規制の強化」と「闘争の激化」 2つの現象が全国的に蔓延。加藤嘉一ダイヤモンドオンラインから抜粋。

ある意味不気味な感じがするのは私だけなのか?当事者である中国10億の人は?

 

寧夏回族自治区呉忠市塩池県恵安堡鎮(鎮内人口21259人・13ケ村)政府。共産党委員会建物

山西省霊丘県政府・共産党委員会建物(2004年県内人口23万人)

寧夏回族自治区政府(2015年自治区人口668万人) 

閻連科 エイズ村始末記?  町おこしでスターリンの遺体を買ってきて・・・。

 

(資料1)ピラミッド形に上下に序列化された位階制の秩序や組織。本来は、ローマ-カトリック教会における天使群の序列のこと。

(資料2)中国都市部で一定の地域に住む人々によって構成された共産党居民委員会の管轄区。

(資料3)他人の気持ちをおしはかること、推察。上位者の気持ちを推し量るあまり、利益供与や便宜供与、おもねりが発生し、公正、正義、平等がゆがめられる。上位者を辿って行けば最終上位者へ。最終上位者に独裁者ヒットラーが出現するとアウシュビッツが生まれた。中国共産党の核心が生まれた中国で今進行中。

(資料4)他人のきげんを取って、気にいられようとすること。追従すること。へつらうこと。おべっかをつかうこと。

(資料5)中国では『中華人民共和国檔案法』及び『中華人民共和国檔案法実施弁法』により人事檔案は管理され、作成から30年間は非公開と定められている。その内容は出身階級に依拠した「本人成分」を初め、家族構成・学校成績・党歴・職歴・結婚・言動・旅行歴・交友関係・犯罪歴など、出生時より現在に至る全ての個人情報が含まれ、所属機関の共産党人事部、もしくは地方共産党支部の人事局や労働局が厳重に管理され、本人と親族を除く共産党員或いはその他業務委託を受けた人間のみが閲覧できることと規定されている。共産党の前ではあらゆる人は裸同然。

その性質から、文化大革命時期などには個人攻撃や名誉剥奪などの政治的迫害に利用された経緯もある。

 

もう一つの権力機能「力」、軍事・警察機能について。

中華人民共和国国軍は存在しません。現在の中国人民解放軍は中国共産党が指導する中国唯一の軍隊ですが、中華人民共和国憲法では国軍として明記していない。

解りにくくしているのは中国共産党中央軍事委員会国家中央軍事委員会二つの軍隊統括機関です。

ただその構成員は同一人物、軍隊も共産党の物としたんでは国際的に説明がしにくいので、ここもダブルスタンダードで繕っているだけ。

現在でも中国軍は厳密な意味で中国共産党軍事力の儘です。天安門事件もこの延長線上にあります。

 

中国人民解放軍2012年現在推定228万5000人

中国人民武装警察隊(武警)が準軍事組織として国内治安維持にあたる。構成員は推定66万人。駅等で見かける自動小銃を下げた警備員。

行政上は国務院公安部が管轄しているが中央軍事委員会指導(指揮)下にある。

隊員は軍人としての資格・権利を持つ。

 

平時民間人としての民兵推定800万人が存在。

 

公安部管轄人民警察、中国で警察業務を担い一般的に公安と呼ばれる。

他に城管と言う組織、城市管理行政執法局職員が都市管理のための法的取締りを行う、一般的に城管と呼ばれ、食堂の営業許可や屋台の路上販売を規制している嫌われ者。

膨大な経費と人員をかけて国内の治安維持に腐心している。中国共産党は中国国民に対して緊張感を解けない。

 

以上が中国国土国民の統治実態です。

ここで敢て問います。中国共産党は中国国民の為に変われるか!

私の近くの中国の人は言います“共産党は変われない、変わらない”

中国のバスで隣の人曰く“中国は広いんです、人が多いんです”

 

西海省格尓木市で示威巡回する武警

北京駅前の武警車両と監視台

北京王府井の公安(左黒服集団)と城管(右赤い腕章二人)

映画「アンナ・アーレント」ユダヤ虐殺を指揮したアイヒマン裁判考察。

 

中国国民(人民・公民)の管理

二重戸籍制度(社会制度で記述)の下、居住の把握で統治を執行していたが、改革開放の下農村戸籍者の都市移動農民工では対応しきれず、都市部での統治不安要因となっている。

 

中国の人々は常住地(戸口登録地)以外で居住する場合は居住地政府発行の臨時居住証、居住証(住民票相当)の交付を受けなければならない。しかし審査が厳しいため、事業所就業者以外の農民工(出稼人)は大多数不法滞在者となっている。

不法滞在故、不当な低賃金に甘んじていたり、劣悪な労働環境の下で働いている。

治安確保時(オリンピック開催)には不法滞在者の常住地送還が行われます。

もちろん中国に居住または宿泊施設以外に滞在する外国人は滞在開始から24時間以内に滞在住所地を管轄する派出所にて住宿登記手続きが必要。全ての居住区には共産党委員会の監視網が張られているので不法滞在は不可能だと思います。

 

人々の移動は現在拘束されていませんが、飛行機は勿論、列車のチケットは近年身分証の提示とチケットへの記名がなされます。

さらに現在北京では長距離バスでも適用されていますが、地方バスでは管理のしようがないのでセンターでチケット購入時身分証提示のみです。

列車に乗る前、北京駅や西海省西寧の駅では駅構内に入るのにチケットと身名証(外人はパスポート)の照合を受けました。すなわち移動まで管理しようとするのか?。

 

2012年列車チケット 中国国内航空券  

2013年列車チケットへパスポート番号記入 長距離バスはなし 

2015年幹線チケットには名前も記入される 北京発長距離バスに名前とパスポート番号記入 地方列車のチケットは未記入 地方バスも未記入

2016年地方列車チケットにも名前、パスポート番号記入 地方長距離バス未記入 

 

外国人は外国人宿泊許可を取った所でないと宿泊できない?、またホテルによっては後の面倒を考えて公安へ連絡するようです。例外のない規則はない!上に政策あれば、下に対策あり

事例1;2009年大連駅近くの賓館、10日後再宿泊での出来事 先の宿泊で当局から罰金を取られたので今回は泊められないと、罰金とありますが当局を気にして、関わりたくないのが本音でしょうが。

事例2;2009年瀋陽YH、ネット予約が通っていなくて、しかし泊まるのに地区の公安に行って身元調べられます。

事例3;2010年広府鎮で泊まってると通報を受けた?公安がきて身元確認。  

事例4;2011年遼寧省北鎮の商務酒店チェックインするもその後街の5つホテルへ移動させられ、身元確認受ける。

事例5;2012年青海省西寧のYHでピザ受けていない(2週間の観光はノウビザ)ために、ソオリーを受ける。

その他多数宿泊を断られるも、登記なしで泊まれるところも多数。

 

中国共産党は何を恐れているのか!その兆候を感じ、掴んでいるのか?将来想定せざるを得ない対応か?

日本から見れば異常なのですが、今の中国の現実。

 

ダイヤモンドオンラインでの吉田陽介氏記事の抜粋です、原文訳ないので参考まで。

2016年10月第18期六中全会採択「新情勢下での党内政治生活に関する若干の準則」

「中国のことをしっかり行うカギは党にある」というフレーズから始まる要旨。

・共産党の理論であるマルクス主義を学ぶこと

・党の規律と規則を遵守すること

・政策や理論面などで党と一致を保つこと

・民主集中制の原則を守ること

・大衆と密接な関係を持つこと

・個人的利益を追求せず公の利益に奉仕すること

・党内に派閥をつくったり、親分・子分の関係などをつくらないこと

・コネなどでの人材登用をしないこと

などである。以上。

 

共産党中央委員全体会議でこのような原理原則が取り上げられなければならないほど共産党は自己崩壊の過程にあるのか。そしてこの下で権力闘争が図られる、まるで明清時代。

 

この後、法治体制、社会体制、経済体制に付き順次まとめてみたいと思いますが、夫々は密接に結び付いているので、重複することも多々ある事かと思います。

実際に経験したこと以外はそれなりにネット等で確認して記しているつもりですが、その限界を了解の上判断願います。

ジャンル:
ウェブログ
コメント   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« おっさんの中国一人旅 写真... | トップ | 中国一人旅総括 中華人民共... »
最近の画像もっと見る

コメントを投稿

旅行記」カテゴリの最新記事