老人雑記

生活の中で気づいた浮世の事

稲架

2016-10-18 07:47:46 | 俳句
 
          

        ☆     稲架解きて野面の末を見なほせり    佐野まもる

        
稲架も最近は見なくなった。
機械が一台あれば、その場で稲を刈って、脱穀ができ、籾摺りまでしてしまう。
よほど、機械の入れぬ狭い土地や、段々畑などでしか稲を刈り、稲架を立ている光景には出会わない。

佐野まもるは徳島県出身の俳人。(明治32年生   昭和59年没)馬酔木同人
一連の農作業を終えて、稲架も解体をした。
剣山が遥かにみえたか?それとも高越山か?
吉野川に沿った広々とした阿波平野を望み、野良仕事を終えしみじみと古里への感謝の念がわいたのであろう。

すぐ浮かぶまもるの句

     ☆     天明は遍路のわらじ結ふに足る    佐野まもる

(早発ちの遍路は、宿の土間にさす幽かな明け暁けの明りで草鞋のひもを結んだ。宿の戸口では今日の遠い行程が待っている。  まもる自証)   
阿波はお四国お遍路の国。
たとへ遍路に発たずとも、日常生活で遍路姿に接し、遍路鈴を聞く環境にあった。遍路の名句が多い。

     ☆     二三段雪のきざはしクリスマス
     
     ☆     みずひきは紅をかなしむ陵の花

     ☆     白峰はみささぎながら茸にほう


散歩の途中で見た稲架。
我が家へは、お隣さんから新米が届いた。
心が浮き浮き、、、、。

     🍒     マッチ棒ごとき燈台天高し
コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« いつもドキドキ。。。。。 | トップ | 海辺のドライブ »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿