老人雑記

生活の中で気づいた浮世の事

薔薇

2016-05-19 17:24:02 | 俳句


夫が、私に話かけてもろくろく返事をしないものだから、外に連れ出してくれる。

時空を超えた画家「堂本印象展」が開かれている坂出市まで足を運ぶ。
美術展は規模が大きいと、熱心に鑑賞をすればするほど疲れる。
今日の展覧会は大作ばかり、二十点ほど。超有名な「木耶開耶媛」「蒐猟」などなど、素晴らしい絵の数々。
この数くらいが、いつまでも印象に残るし、疲れない。(身体が人並みでない吾)
昨日からの鬱はどこかへ去っていった。



帰りは、港の公園の薔薇を見る。
良くのこの日をのがさなっかたものだ。
満開。辺りは薔薇の香に包まれている。薔薇は見頃である。
岸壁には、練習船か?海上保安庁の船か、大きいそれらしい船が停泊中。
伊勢、志摩サミットがらみの保安関係なのか、大変だ。


    ⚘   したたかに指さしにけり薔薇の棘

    ⚘   一輪とて傷なき薔薇のなかりけり

    ⚘   薔薇の薗突と船笛鳴りひびく

    ⚘   車椅子しずかに薔薇に触れゆける

    ⚘   緑陰に方向感覚失へり

    ⚘   海に沿ふ片影の道続きけり

    ⚘   信号機なき浜の道楝咲く

今日の吟行句。
夫と離れて、公園の森の中で迷子になった。
方向音痴の吾は、いつものこと。歩いた。困った。迷った。
コメント
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