HageOyaji通信

進路指導ガイダンスの一環として、高校生が≪生き切る力≫を持った自立型人間へのアドバイス、サジェッション・・・になれば

第207話≪初期雇用契約(CPE)とは?・・・しかし、昨夜事実上撤回≫

2006年04月12日 | 時事用語
 高校生のみなさん、(^◇^)ノ お~ぃ~ゲンキか!

 みなさん、今、フランスで1968年「5月革命」以来、最も大規模な学生運動に発展し、まだまだ集結しそうにない反CPE抗議のデモ、大学封鎖がおきていますね。全国で最初に大学を封鎖したのはレンヌ第二大学だったのだが、いったいなぜこのような運動が起きたのだろうか。


 ◆初期雇用契約【しんき・こよう・けいやく】(CPE)=フランスにおける若者向けの雇用政策

26歳未満の若者を雇った場合、試用期間の2年間は企業が理由なしに解雇できると定めた契約のこと。フランスにおける若者向けの新しい雇用政策として、機会平等法に盛り込まれた。

フランスの雇用情勢は現在、正社員と契約社員の二極化が進行している。不安定な契約社員から安定した正社員の地位に移るのは難しく、特に学生の間では就職に失望感が広がっている。

フランス政府は、若者の正社員への雇用を促進する目的で、機会平等法を導入した。その法律によると、採用されるときに初期雇用契約を結ぶことで、正社員としての試用期間が設けられる。一方で、採用側の企業に配慮し、試用期間中は理由なしに解雇できるとした。

初期雇用契約の導入に反対する労働団体や学生団体などが、パリを中心にフランス各地で撤回を求める運動を展開している。フランスのシラク大統領は、初期雇用契約を含む機会均等法について、一部を修正したうえで署名する方針を表明した。

なお、フランスでは、国会が制定した法律は大統領が署名することで効力が発生する。

フランスのシラク大統領は3月31日、初期雇用契約を含む機会均等法について、一部を修正したうえで署名する方針を表明した・・・・・が。


 昨夜、朝日新聞毎日新聞、から「仏若者雇用策を撤回 大統領、首相の権威失墜」のニュースが流れましたね。

その内容の概略は、

 フランス大統領府によると、シラク大統領は10日、政府の若者雇用策「初期雇用契約」(CPE)を事実上撤回し、別の若者雇用促進策の導入を目指すことを決めた。ドビルパン首相や与党、国民運動連合(UMP)党首のサルコジ内相ら政府、与党の幹部を集め、最終調整した後に発表した。
 学生組織や労働団体がCPEに強く反発し、大規模なデモやストを相次ぎ展開しており、政府は抗議行動に屈し、改革を断念した。CPEをめぐる混乱は撤回により収拾に向かうとみられるが、大統領と首相の権威失墜は必至で、フランスの政局混迷は当面続きそうだ。
 来春の大統領選を控え、首相は若年層の雇用改善をてこに出馬に道筋をつけたい思惑があるとみられていた。しかし、今回の決定により、与党、UMPの候補者選びは党首のサルコジ内相が優位に立ったと・・・・。

               

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