HageOyaji通信

進路指導ガイダンスの一環として、高校生が≪生き切る力≫を持った自立型人間へのアドバイス、サジェッション・・・になれば

第157話≪「下流社会」を生み出さない教育とは≫

2005年12月19日 | 引用伝授
 高校生のみなさん、(^◇^)ノ お~ぃ~ゲンキか!

 みなさん、三菱総合研究所 情報通信技術研究本部 主任研究員 仲伏達也氏の≪「下流社会」を生み出さない教育とは≫を複写して掲載します。


 以下、掲載分です。出典先

 『下流社会』『希望格差社会』といった社会の階層化に関する書籍が売れている。いずれも、意欲や希望を失ってしまった若者が増えていることを指摘したものである。

 社会の階層化の背景には、学校教育を受けた者が、社会の中で働く場を得ることが難しくなったことが挙げられる。欧米のモデルを追いかけ、工業が中心であった時代においては、高等教育を受けた者はもちろんのこと、義務教育を受けた者にも、そのまま働ける場が社会に十分に存在した。しかし、欧米に追いつき自らがモデルを構築することが求められ、かつ、知識や知恵が中心の時代に突入した現在、高等教育を受けた者でさえも、なかなか希望する職を得られない状況にあり、社会に失望感を覚える若者が増えてしまっている。

 こうした状況を若者自身の責任として押し付けることは簡単である。しかし、豊かな社会を実現・継続していく立場からすれば、無責任な態度といわざるを得ない。これらの状況を解決する学校教育に関わる基本的な方策として、次の2つのことが不可欠である。

 まず、社会や時代の変革に学校教育の内容や手法を対応させることである。言い古されたことであるが、知識社会・IT社会においては、単に知識や情報を持っていることはほとんどアドバンテージにならなくなった。解のない問題を解決したり、多様な価値観や能力の人々の中で意思を決定して実行したりなど、こういった能力やノウハウが問われる社会となったのである。その際に求められるのが、論理的な思考力、俯瞰力、コミュニケーション力、交渉力、リーダーシップ・フォロワーシップなどであるが、これらは従来の学校教育の内容や手法では身に付けることが難しいものである。こうしたスキルを意図的に習得しようとするトレーニングや、それらを組み合わせて実践するプロジェクト型の学習、さらには、学校での意思決定や運営に児童・生徒自身が参画する場を提供することが求められる。

 同時に、教育における学校への依存度を緩和することも必要である。上記のように学校が変革されたとしても、学校あるいは教員だけでできることは限られている。企業や地域、NPOなどが子どもや若者の教育に積極的に関わることが不可欠である。例えば、企業は、どのような能力を備えた人材を求めているかを明確に示すとともに、学校教育への具体的な参画や支援を推進する必要がある。地域やNPOには、学校では実践できないような社会参画の機会や体験の場を提供する役割が期待される。

教育にも構造改革が必要である。

 みなさん、HageOyajiは、真に21世紀に必要な教育問題を指摘していると思います。

                

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