HageOyaji通信

進路指導ガイダンスの一環として、高校生が≪生き切る力≫を持った自立型人間へのアドバイス、サジェッション・・・になれば

第355話≪「イノベーション25」とは≫

2007年02月02日 | 時事用語
 高校生のみなさん、(^◇^)ノ お~ぃ~ゲンキか!

 みなさん、「イノベーション」という言葉は何度も耳にしたことがあるでしょう。

 最近の世界経済市場は、中国やインドといった新興勢力が隆盛し、BRICs市場の拡大が進む中、日本が国際競争力を発揮し続けるにはイノベーションの創造が今まで以上に重要になってきています。
 
 首相官邸のホームページを見ると、四つの特集「拉致問題」「イノベーション25」「再チャレンジ支援策」「年金制度改革」が組み込まれています。

 その一つ、内閣府の政策「イノベーション25」とは、安倍政権の所信表明演説に盛り込まれた公約の一つであり、2025年までを視野に入れた成長に貢献するイノベーションの創造のための長期的戦略指針のことです。

 来月の2月をメドに「目指すべき方向性」を取りまとめ、2007年5~6月には具体的なロードマップを「イノベーション25」として策定する予定のようです。

 今回この「イノベーション25」の話題を時事用語として取り上げたのは、今までの有識者をそろえた会議と異なり、昨年末までに国民から意見を募集したからです。有識者で組織した「イノベーション25戦略会議」で議論するとともに、広く国民から集まった意見を参考にし、策定作業に反映させていく方法を取っています。

 政府として「イノベーション25」の策定を重点的に進めるため、イノベーション担当大臣を設置して高市早苗内閣府特命担当大臣をこれにあてるとともに、内閣府に「イノベーション25特命室」を設置しました。

 20年後、すなわち2025年頃の社会は、今われわれが想像できないほどの変化をしているでしょう。

 今から20年前の1985年頃には、今は普通に誰でもが所有し活用しているデジカメも携帯電話もノートブックパソコンもなかったのです。今後、同様の飛躍的な技術進歩をもたらすのは、量子コンピューターの開発・実用化であり、双方向性音声通訳機であり、自動翻訳機でもあります。

 このことを考えるだけでもこれから20年後の社会は技術の進展と共に、社会的ソフト、社会システムも著しく変化していくに違いありません。特に新しい技術分野、環境、医療、バイオ、新素材、ロボット技術は急速に進歩していくでしょう。

 その技術革新のお陰で、HageOyajiは、「日本の国力はGDP1000兆円近くになるだろうし、平均寿命も90歳前後になり、20年後の日本は豊かで楽しく美しい日本になる」と考えます。


 過去の戦略会議「第2回イノベーション25」資料より抜粋すると、
 
 ≪2006年~2025年の日本の課題≫は、世界の中の日本の課題を直視し、逆境を新たな発展要因や価値を創造するチャンスに変える。
 
 ◆世界人口は2割増加する中で、日本の65歳以上の高齢者人口は3割増大し、貯蓄率は激減
  → 総生産を維持する労働人口や資本ストックの不足による相対的な経済的地位の低下

 ◆世界的な資源・エネルギー消費が増大、地球規模の温暖化・水不足が深刻化
  → 日本の経済圏が対外依存している食糧・資源・エネルギーの不足
  → 国際的なエネルギー需給調整と食料需給調整のトレードオフ化

 ◆生活者の関心は、物質的充足から安心・健康など精神的充足へ変化
  → 従来型産業は生活者のニーズとミスマッチ、旧態の企業組織・文化の限界、財・サービスの開発課題の質的変化

 ◆知の国際競争時代における日本の競争的環境は少子化によってレベルが低下
  → 新時代に対応する個人個人の能力や開拓者マインドの低下

 ◆日本での犯罪率の増加、モラルの低下、世界のパワー・バランスの多極化
  → 社会不安の増大、自信と誇りの意識の低下、多種多様な人々と共生共存する社会・文化環境の整備不足

 (注1)日本学術会議の「日本の科学技術政策の要諦」における主要課題を参照
 (注2)世界人口は2006年の65億人から2025年の79億人に増加(国連推計)


 高市イノベーション担当大臣からのメッセージにもありますように、≪国民の皆様の声を伺いつつ、生活者の視点から「生活がこんなに便利になる、安心・安全になる」という夢のある未来を描き、そこへの道筋を明らかにしていきたいと思っています≫・・・と。
 
 HageOyajiも20年後の「美しい国・日本」を棺桶に入る前にみたいですね!

               

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