HageOyaji通信

進路指導ガイダンスの一環として、高校生が≪生き切る力≫を持った自立型人間へのアドバイス、サジェッション・・・になれば

第1206話≪日本の「栄典制度」(勲章、文化勲章、褒章)とは≫

2012年11月05日 | 時事用語
 高校生のみなさん、(^◇^)ノ お~ぃ~ゲンキか!

 みなさん、先週の土曜日は「文化の日」でしたね。

 政府は30日付けで、平成24年度の「文化勲章」を6名に贈ることを発表し、3日の文化の日に皇居で文化勲章の親授式が行われ、下記の6人に、天皇陛下から文化勲章が贈られました。

    映画監督 山田 洋次氏
    ノーベル医学生理学賞が決まった幹細胞生物学 山中 伸弥氏
    国際法学 小田 滋氏
    美術評論家 高階 秀爾氏
    日本画家 松尾 敏男氏
    植物分子細胞生物学・植物バイオテクノロジー 山田 康之氏

  (慣例として、その年にノーベル賞を受賞した者で文化勲章未受章である者には、文化勲章が授けられる)

 尚、同時に「文化功労者」15人も発表されています。文化勲章に次ぐ栄誉とされており、「文化功労者」になると、年額350万円の終身年金が支給されますし、「文化勲章」の受章者は、「文化功労者」の中から選ばれる仕組みになっています。但し、「文化勲章」には金品等の副賞は伴わないです。


 NHKニュース「皇居で文化勲章の親授式」をクリックし、参照してください。

 更に、政府は2日付で秋の「褒章」の受賞者、712人と24団体を発表、3日に発令し、3日付で秋の「受勲」受賞者3940人と外国人「受勲」受賞者46人を発表、発令しています。


 さて、日本の「栄典制度」を知っておきましょう。

 「栄典制度」は、国家又は公共に対し功労のある方、社会の各分野における優れた行いのある方などを表彰するもので、勲章及び褒章があります。春秋叙勲及び褒章、文化勲章などです。


 明治8年4月に「勲章従軍記章制定ノ件」が公布され、これが現在の旭日章の基になったもので、我が国の勲章制度の始まりとなっています。

 以降、明治9年に菊花章、明治21年に瑞宝章と宝冠章、昭和12年には文化勲章が制定されています。

 「褒章」については、明治14年12月の「褒章条例」公布により、紅綬褒章、緑綬褒章、藍綬褒章が制定されたのが始まりで、その後、大正7年に紺綬褒章、昭和30年に黄綬褒章と紫綬褒章が制定されています。

 生存者に対する叙勲は、戦後一時停止されていましたが、昭和39年春から春秋叙勲として再開され、褒章も、昭和53年から春秋の褒章として春秋叙勲と同日付けで授与されています。

 しかし、日本の栄典制度を社会経済情勢の変化に対応したものとするために、政府は栄典制度の見直しを行い、平成15年秋の叙勲及び褒章から現在の制度に移行しています。

 現在、生存者に対する勲章・褒章の授与は原則として年2回(春:4/29、秋:11/3)に春秋叙勲及び褒章(紅綬褒章、緑綬褒章、黄綬褒章、紫綬褒章及び藍綬褒章の5種類)が、また、著しく危険性の高い業務に精励した者を対象とする危険業務従事者叙勲が春秋叙勲と同日付けで授与させます。

 勲章・褒章制度の概要は、
   ◆勲章(毎年2回⇒春:4/29、秋:11/3付けで授与)
   ◆文化勲章(毎年11/3の文化の日に、宮中において天皇陛下から親授)
   ◆褒章(5種類のみ毎年2回⇒春:4/29、秋:11/3付けで授与)

 「勲章の種類及び授与対象」「褒章の種類及び授与対象」は内閣府のホームページに詳細が記載されていますので、クリックしてお読みください。

 褒章のデザインは、「褒章」の二字を桜の花で飾った円形のメダルで、綬の色(紅、緑、黄、紫、藍、紺)により区分されます。

      種類            授与対象
   紅綬褒章(こうじゅ)  ⇒自己の危難を顧みず人命の救助に尽力した者
   緑綬褒章(りょくじゅ) ⇒自ら進んで社会に奉仕する活動に従事し徳行顕著である者
   黄綬褒章(おうじゅ)  ⇒業務に精励し衆民の模範である者
   紫綬褒章(しじゅ)   ⇒学術、芸術上の発明、改良、創作に関して事績の著しい者
   藍綬褒章(らんじゅ)  ⇒公衆の利益を興し成績著明である者又は公同の事務に尽力した者
   紺綬褒章(こんじゅ)  ⇒公益のため私財を寄附した者
   飾版(しょくはん)   ⇒既に褒章を授与された者に更に同種の褒章を授与する場合

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