HageOyaji通信

進路指導ガイダンスの一環として、高校生が≪生き切る力≫を持った自立型人間へのアドバイス、サジェッション・・・になれば

第1034話≪電子書籍における「自炊」&「他炊」とは≫

2011年09月07日 | 時事用語
 高校生のみなさん、(^◇^)ノ お~ぃ~ゲンキか!

 みなさん、「自炊」と聞けば、本来は自分の食事のために自ら炊事、つまり調理を行う事ですね。

 電子書籍の世界で「自炊」とは、手持ちの書籍や雑誌を自分の手で電子化することを指すネット発祥の用語で、2ちゃんねるが由来の隠語らしいです。

 即ち、電子書籍に関する「自炊」とは、書籍や雑誌を裁断機で切断し、スキャナーを使ってデジタルデータに変換する行為を指します。器材を揃えず書籍電子化を他人である業者に依頼することを「他炊」と呼ばれているようです。

 この「自炊」、手間がそこそこかかるうえ、裁断機やスキャナを購入するための初期投資も必要になりますが、書籍に埋もれて生活している人の空間を広げる効果もあります。

              

 しかし、折角高い金を出して購入した愛着ある書籍をばっさりと裁断する行為そのものに抵抗がある人も少なくないでしょう・・・・・

 データを「自ら吸い込む」ことからユーザーの間で「自炊」と呼ばれ、AmazonのkindleやアップルのiPadなどの電子ブックリーダーの登場と、それにあわせて富士通(PFU)やキヤノンなどのメーカーがドキュメントスキャナを安価に投入するなどの動きにより、2010年中ごろには自分の電子ブックリーダで楽しむために合法的に「自炊」することが一般人にもブームとなり、各種マスコミにも取り上げられ、最近は「自炊のためのガイドブック」も出版されているようです。

 が、この「自炊」代行行為=「他炊」には法的な問題が含まれています。

 そうです。著作権なのです。著作権には複製権、公衆送信権、譲渡権などの保護法益があり、私的複製の範囲を逸脱し、これら各権利を侵害した場合は違法となります。

 そこで、≪「自炊」は著作権法違反…東野圭吾さんら質問状≫という見出しで9/6付け「読売新聞」で取り上げています。

 以下に、その記事を抜粋しますと、

  ≪東野圭吾さん、藤子不二雄(A)さんら作家、漫画家、漫画原作者計122人と大手出版社7社が5日、紙の本を裁断してスキャナーで読み取り、自前で電子書籍化する「自炊」の代行業者約100社に対し、著作権法違反の疑いがあるとする質問状を送付した。

 質問状は、名前を連ねた作家たちが自分の著書をスキャンする行為を許諾していないことを強調したうえで、〈1〉今後これらの作家の作品をスキャンするか〈2〉スキャン依頼者の使用目的をどのような方法で確認しているか〈3〉法人からの発注に応じているか――を尋ねている。16日までの回答を求めており、内容を見て今後の対応を検討するとしている。

 今回の質問状には浅田次郎さん、平岩弓枝さん、松本零士さんら人気作家、漫画家のほか、角川書店、講談社、光文社、集英社、小学館、新潮社、文芸春秋が名を連ねた。インターネット上で流通する「電子海賊版」の温床とも言われる自炊代行に対し、出版界を挙げて抗議の姿勢を示した格好だ。≫

 みなさんもこの「自炊」「他炊」動向に目を配りましょう・・・

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