HageOyaji通信

進路指導ガイダンスの一環として、高校生が≪生き切る力≫を持った自立型人間へのアドバイス、サジェッション・・・になれば

第165話≪「AO入試」 目的、実態にズレ≫

2006年01月09日 | 引用伝授
 高校生のみなさん、(^◇^)ノ お~ぃ~ゲンキか!

 みなさん、YOMIURI ONLINE 読売新聞の教育欄に「教育ルネサンス」があり、その目的を、

 ≪これまでの教育に満足しない親の思いが、学びの現場を揺さぶり始めている。進む学力低下、激しさを増す国際競争、そして子供たちの心の危機が、その揺れに拍車をかける。教育再興の道筋をどう描くか。変化の最前線で考えたい。≫

 と、記載されております。

 そして、今回取り上げていたテーマに
   ≪「AO」目的、実態にズレ≫ です。

 元来AO(アドミッション・オフィス)入試は、専門のスタッフが、高校の調査書、志望理由書、面接、論文などで、意欲や個性も含め、受験生を総合的に評価し、自己推薦入試を米国版に変えた方法とHageOyajiは捉えています。慶応大学が1990年度に初めて導入し、定義にあいまいな部分はありますが、文部科学省の調査では、2005年度に国公立大学37校100学部、私立大学364校788学部が取り入れていると発表しています。

 HageOyaji通信:第131話≪ここ数年AO入試が拡大(文部科学省が概要発表)≫でも最近の傾向を配信しておりますので、参考にお読みください。

 ≪「AO」目的、実態にズレ≫から、一部複写し、問題点を探してみたい。

 ◆AO入試目的と実態の違い
  AO入試を研究対象にしている東北大学の倉元直樹助教授らの調査によると、「AO入試の導入で意欲的な学生が増えた」と答えた大学は、2001年度で76%あったが、02年度は6割、03年度は5割まで下がった。本来、意欲をしっかり見るはずの入試であるだけに、目的と実態の違いを浮き彫りにした数字とも受け取れる。

 ◆AO入試は受験生の囲い込み
 時間をかけて受験生をじっくり見るAO入試は元々、私大から広がってきた。拡大につれ、「時期のない推薦入試にすぎない」「受験生の囲い込みだ」という批判が消えない。夏休みのオープンキャンパス(大学見学会)参加者に、その場で面接し、合格内定を出す大学もあると言われる。

 ◆国立大のAO入試
  2000年の九州、東北、筑波3大学が最初。翌年始まった九大の21世紀プログラムは、理系、文系の区分や学部の垣根も越え、入学後、自分で学びたい講義を選ぶ。大学院進学を前提に、色々な知識を持ち、自主的に考え、判断できる教養人の育成を狙いとしてきた。昨春、初の卒業生16人が誕生、今春も25人が巣立つ。昨春の大学院進学は9人で、今春は14人。2年間で計16人は就職組だ。「学部で広く学び、大学院で専門性を身につけてもらうつもりだったが、一度、社会に出てみたいという希望が思ったより強かった」と。

 ◆AO入試時期がさらに前倒しされると
  東北大の倉元助教授も、「AO入試で第1志望の意欲ある学生が集まってきている」と自己評価した上で、次のように課題も語る。「大学の理念や研究内容をよく知った上で応募してほしい。今後、入試時期がさらに前倒しされると、受験生も早く志望を決めなければならなくなり、ミスマッチを招きかねない」