ゆううつ気まぐれふさぎ猫

某ミステリ新人賞で最終選考に残った作品(華奢の夏)を公開しています。


新年

2018-01-07 18:20:15 | 雑記
あ、明けましておめでとうございます!
これからはぼちぼち、こちらにもお邪魔しようかと……

これからも宜しくお願いします。
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蛹子と申します

2017-11-03 13:04:54 | 雑記
時々管理人(別名、蛹子)が見回りに立ち寄ります。
年明けには小説の投稿も予定しております。
ゆるく見守って下さいませ。
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閉館のお知らせ

2017-10-26 20:30:38 | 雑記
今までご愛顧いただいた当ブログ、この記事をもって最後といたします。
読んで下さった皆さま、ありがとうございました。

蛹子名義でツイッターやってますので、よろしければ覗いてみて下さい。

蛹子@sanagiko87

小説はぼちぼち書いています。

では、お元気で!


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金井美恵子短編集

2017-09-26 14:28:37 | 
どんな内容なのか言葉で表現することは私にはできない。
なぜなら、すくった途端に零れてしまう、もしくは蒸発してしまう物語群だから。

最初の一文をまずはしっかりと握っておいてページをめくっていくのだが、いつのまにかそれは掌から消えている、感触もなく。
読後感の言葉が水の面に浮かんでいる、それらを掬い上げようと手を伸ばす。けれどわずかの揺らぎであっけなく沈んでしまう、光を帯びて。

果てしもない描写で緻密に埋められていく細部に目が眩み、だからこそ焦点が定まらずに足下が崩れる、もしくは三十度の傾斜にゆっくりと滑り落ちていく、為す術もなく。

作者はたぶん、自分で書いた文章を読むのをことのほか愛でる(淫する)人なのだろうと思う。
純粋に読む悦びを味合わせてくれた本でした。


あまりにも漠とした感想なので、本文を少し。


灰色のゼラチン質の光のなかで眠っている彼女の身体はパラフィン製の蝋燭のように冷たく鈍く光っていて水死体にそっくりだった。青味がかった白さが浮びあがり(あるいは沈みこみ)鱈の切り身のように薄っすらと虹色の燐光を発して眠っている肉体。

「境界線」より
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図書館にて

2017-07-24 21:26:10 | 小説
あらかじめ切り取っておいたその人の指を私は自分の、花びらが朽ちた蓮の臺にも似た拳に移し替えようとしてその前に咥えてみていいかしらと目で伝え、その人のかすかな笑みに促され差し出された人差指を舌で味わう。
煙草の匂いがするのだろうという予想は簡単に裏切られ林檎の甘く饐えた香りが鼻腔へとのぼる、そのほのかな佇まいに舌が疼く。
その人の指が私の掌に折り畳まれ、硬い爪で皮膚をくすぐられ、書架の陰で私はその人の指で自分の貝殻骨のあたりを撫でてみる、いつまでもその行為はやめられない。
その人が熱心に読んでいた物語になぞらえて私は腕ではなく指が欲しいと伝えてみた。
いいですよ、代わりにあなたの心臓を下さい。
その人の願いを私は聞き入れた。
ぽとりと血が落ちて滲んだページをそれぞれ一枚づつ手にして契約はあっさりと終了した。
その人は二十八で、私は八十二。
ふふ。


夏の妄想です。
ほぼ一気書き。

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