孫ふたり、還暦過ぎたら、五十肩

最近、妻や愚息たちから「もう、その話前に聞いたよ。」って言われる回数が増えてきました。ブログを始めようと思った動機です。

大英帝国の傀儡貴婦人

2016年11月02日 | 外国ネタ
今の若者にビルマと言っても、「はあ?何それ。」という答えが返ってくることだろうが、私は、ビルマと聞けばパッとひらめくのが、市川崑監督、安井昌二主演の名画「ビルマの竪琴」のモノクロ画面だ。

   1956製作の名画「ビルマの竪琴」


市川崑監督は、1985年に石坂浩二主演で、再び映画化している。安井昌二の水島上等兵もよかったが、石坂浩二の水島上等兵も負けず劣らずすばらしかった。

   カラーで再映画化

戦争映画だが、ドンパチのシーンはない。ないが、戦争の悲惨さはいやというほど伝わってくる不思議な映画だった。しかし、胡散臭い反戦映画ではなく、芸術作品としてもしっかり高い評価を得ている映画だったと思う。

私の記憶には、映画の中で何度も出てくる、兵隊達の合唱の場面で、男だけの合唱があれほどいいものだとは、それまで思ったこともなかった。

ビルマ人は、昔から日本人と容姿も雰囲気も似たところがあって、「一度ビルマを訪れると、大抵の人はその魅力にはまってしまうものだ。」とよく耳にした。

そのビルマは、1989年に政権が変わり、ミャンマーという国名になった。軍事政権というと何となく暴力的に国民を押さえつけているイメージがあるが、19世紀半ばからずっと英国の植民地となって、苦しめられてきた歴史があり、実際、当時の国旗の左上にはユニオンジャックが燦然と輝いていた。

にっくき英国が呼び続けた「ビルマ」という国名など独立を勝ち得た後は、さっさと捨て去りたいと新政権が考えたのは無理もない。

実際、国名変更だけでなく、自動車の通行も英国式の左側通行から右側通行に変えてしまったという。

さらに、英国が盗んでいった国王の玉座を返してくれと訴えた。ルビーやサファイヤで飾られた玉座はビルマの宝だと訴えた。

しかし、しぶしぶ戻された玉座には宝石が見事に抉り取られていたそうだ。

英国人は世界中から掠め取った戦利品を博物館に飾っているが、彼らの本性は「盗人」だとよく分かる例のひとつだ。

しかも、彼らの腹黒いのは、ビルマを出て行くときに当時の指導者を暗殺という方法で葬っていったことだ。しかも、犯人をその前のビルマの指導者だったウ・ソー氏に仕立てたのだった。

さらに、英国人のいやらしいのは、その葬った指導者の娘を英国に連れて行き、教育を施し、英国人男性と結婚させ、飼いならしたことだ。

暗殺された指導者というのは、アウンサン将軍。その娘は、スーチーという名前だ。

彼女は、民主化の象徴ともてはやされ、軍事政権によって捉えられて長いこと軟禁生活を送っていたのだが、そういう邪魔者をなぜ軍事政権はさっさと始末しなかったのだろうか?

当時は。ミャンマーというとき、枕詞のように「軍事政権の」という言葉がセットになったものだった。しかし、マスコミの報道は当時も今も当てにならない。その政権は国民の支持のもとに存在していたのだった。

その、天国から舞い降りた平和の使者の如き、アウンサン・スーチー氏が来日している。

    英国の傀儡貴婦人

当然、彼女は英国仕込みの流暢な英語をあやつり、微笑外交を繰り広げるのだろうが、ミャンマーの近代史を少し紐解けば、その裏にはしたたかなアングロサクソンたちの思惑が渦巻いていることが感じ取れる。

実は、彼女のお父さん、英国に無残にも暗殺されたアウンサン将軍は、私の故郷・静岡とはつながりがある。

  浜名湖の舘山寺


西部の浜名湖にある舘山寺の大草山という島にロープウェーで行けば、今も「ビルマの碑」が存在している。興味のある方は、是非近くに来た際は立ち寄ってみて欲しい。

   大草山のビルマの碑

私が四年前シンガポールにいた時の、ミャンマーブームはすごかった。外国の企業は今世紀最後のビジネスチャンスの国として、セミナーは連日のように開かれ、ミャンマーのオフィスは飛ぶように売れていたそうだ。

そのとき、あるセミナーの英国人講師から、「ミャンマーに出かけてもビルキチにはならないで下さい。」と言われた。

一瞬、何のことか分からなかったが、ビルキチとは、ビルマきちがいの略で、彼はほとんどの日本人がビルマに惚れ込んでしまうことを知っていたようだった。





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