無題・休題-ハバネロ風味-

私の視線で捉えた世の中の出来事を、無駄口、辛口、様々な切り口から書いてみました。

上棟式

2012-06-23 15:56:39 | 建築・都市・港
某現場で上棟式が行われた。



式は、神主さんの祝詞抜きの略式だったが、飾り付けは本式だった。
木造の住宅などは、屋根の上にこの飾りを付けて、建て主さんを含め我々も屋根の上で行うのだが、今回は鉄骨の建物で参加人数も多かった為、2階の安全な場所で行われた。

全員で拝礼をし、棟梁が酒と塩を式場の四隅にまき、棟木の代わりの木材に、「千歳棟(せんざいとう)」で7回、「万歳棟」で5回、「曳々億棟(えいえいおくとう)」で3回木槌を振り下ろす。私は設計担当だったので最初の7回だった。式が終わると、丸餅や5円玉に水引を結んだものやお菓子などを2階から、下に集まった人達に投げる。

近年は地鎮祭や上棟式をする家も少なくなった。昔は屋根のてっぺんでこの儀式をする父が、一番格好良く見えた。子供達は上棟式の吹き流しを見ると、てんでに集まって餅や五円玉が投げられるのを待った。誰が一番多く拾えるか競争した。大工さん達には、式が終わると現場で料理や酒が振る舞われたものだが、飲酒運転撲滅運動と交通法の改正で、折詰めと酒とご祝儀を配るだけになった。



今回はそれに、木槌も頂いてきた。どうしよう。飾っておくと良いよと言われたのだが。

参加した女性の一人から、あの上棟式の飾りの名前は何と言うのと聞かれて、言葉に詰まった。何て言ったかな。思い出せない。矢と言う文字が浮かぶのだが。
この飾りは地域によって千差万別だ。旅先で上棟式を見かけると、撮して来るのが面白い。
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6 コメント

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Unknown (Andi)
2012-06-23 17:53:52
子供の頃の「建前」の思い出。昔はどこからともなく情報が入って、友達と群れて5円玉やお餅をひろったものです。いつだったか、ヤクルトまで配った家がありましたっけ。

Cakeさんのお父様、いくつの家を建てられましたか? Cakeさんが設計の仕事に就かれて、きっと誇りに思っていらっしゃることでしょう。
Unknown (とも)
2012-06-24 09:59:09
破魔矢? 鏑矢?
いつだったか、地面に大きな矢の形をしたものが立ててあり、三隣亡の年にそういうことをするとかなんとか聞いたことがあります。今はもう、三隣亡なんて気にされないんでしょうかね。

わぁ、木槌いいなあ!設計士さんの役得なんですね。何本か集まって、もういらないよってことがあったら、私に譲ってくれませんか?
Andiさん (cake)
2012-06-24 10:08:55
お帰りなさい!
Andiさんの実家のあたりでも、建前には餅をまきましたか。どうやったら沢山拾えるかで、エプロンをして行った事もあります。今回の上棟式では、ビニール傘を逆さにして受け止める確率の良い方もおりました。賢いな。

私の父は、どれくらい建ててきたのでしょう。建築ブームの一番良い時代を生きて来ましたから、夜は私たちが寝てからも、光々と灯りをつけて、墨付けや切り込みをしていました。
ともさん (cake)
2012-06-24 10:12:30
三隣亡は庄内では現在も生きていますね。なので、前年(正確にはその年の節分まで)に仮の柱を立てて、建築に入った事にするのだそうです。

木槌は、何十年もこの仕事をしていますが、頂いたのは初めてです。どうしたら良いだろうかと考えています。粗末にも出来ませんね。
凄いなあ (arz2bee)
2012-06-26 22:47:16
 なんだか大きな建物ですね。素晴らしいお仕事ですね。
昔田舎では餅まきをしましたが、今居るところでは見かけません。都会化したか、組み立て式だからでしょうかね。
arz2beeさん (cake)
2012-06-27 11:12:44
仰るとおり、この建物は大きいので、この歳になって初めて小槌を貰いました。
こちらでも、年々餅撒きをする家が少なくなりました。最近の子供達はお餅もお菓子も家に豊富にあるので、昔の子供達みたいには喜びませんが、競争して取り合う事が少ないので、面白いみたいです。
2x4工法の組み立て式だと、上棟式の感覚は薄まりますね。

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