無題・休題-ハバネロ風味-

私の視線で捉えた世の中の出来事を、無駄口、辛口、様々な切り口から書いてみました。

有機EL

2011-11-27 11:09:58 | 建築・都市・港


朝7時で、酒田を出発する。



高速道路(月山)は雪だった。除雪の跡もある。



トンネルを抜け、西川インターを目指す頃には、廻りの雪は無くなっていた。山形から上山へ、一般道路に一度降りて米沢に向かった。前方に見えるのは飯豊吾妻連峰と思われる。



目的地は米沢市にある山形大学百周年記念会館。ここは真下記念館と同じく高宮氏の設計である。



建築士会女性委員会の秋期研修会で、有機ELの第一人者城戸教授の講義を受ける。長い間憧れていた教授にやっと逢えたと張り切った。講義内容は一言で言うなら面白かった。出身が大阪だそうで、多分に商人(あきんど)の血が騒ぐ教授の話の内容だった。有機ELの過去から未来へ語ってくれた。教授の話では未来は明るい。(照明だけに)。携帯の画面などに実用化はされている。赤青緑の3色の有機ELをプリントする事で、照明器具からTVへ活用は広がっているが、日本の企業の取っつきが悪い。先日、パナソニックのTV生産の中止の話も聞いた。地デジ対応の花火が打ち終われば、消費が沈むのは分かり切っている事なのに。有機ELのTVの生産は、中国富裕層向けを目指す韓国から、一歩も二歩も押されているらしい。



ここは、有機EL推進センター(名前が長いので省略)の実際の照明器具。まだまだ高価な照明器具だが、不思議な明かりである。将来は、照明と言うより、壁や天井の建材として使い、そこが明るく光る部屋が可能だそうだ。これは白色の明かりだが、床に人間の影が出来ない。UFOへ入った人の体験談で、照明器具はないのに明るい室内だったと言う話はあるけど、それに似ている気がする。勿論、私はUFOの中に入った事はないけど。



電流は直流で、コンピュータの指示で点滅や調光、色彩の変化も可能だ。有機EL照明デザインコンクールの作品で、コンセントとの中間に無粋な器具が着いていたのは、この交流から直流に変える器具だったのかと納得する。この器具の素敵なデザインのは、まだ見たことがない。この辺りも売れる製品としての課題だろう。



電力の消費の少なさ、照明のパネルの薄さ、重量の少なさ、長所は様々あるが、作るのは面倒で、まだ量産体制に入っておらず高価である。我々が自由に使えるには、5年は早いかなと言った印象だった。
将来は大きなシールが有機ELで、クルクルと巻いて携帯出来る端末やTVが、使えるようになる。いや、使えるのだが、まだ手に入れるのは高い。

この研修会の他に、重文の米沢工業高校の校舎も見学した。沢山画像を撮ってきたが、そればまた後で載せようと思う。
コメント
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