栄養医学日記

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帯状疱疹後神経痛に対するビタミンC点滴の効果 藤井毅彦

2017-03-07 13:14:57 | 栄養医学、ニュートリシィオナル サイエン
帯状疱疹は、高齢者では神経痛の後遺症を残す人が多い、と報告されています。ビタミンB群などがその治療に用いられておりますが、最近、ビタミンCナトリウム(アスコルビン酸ナトリウム)の大量点滴も有効なことが、内外の研究で報告されています。

近年、帯状疱疹後神経痛に悩んでいる米国人が増え、代替療法の医師などは、ビタミンCナトリウムの大量点滴(20g~50g/日)を実施し、効果を報告しています。また、同じウイルス性疾患のB型肝炎、C型肝炎、悪性のインフルエンザ、その他のウイルス性疾患に対してもその効果が研究され、報告されています。当方の調査でも、少数例です。が、インフルエンザ、帯状疱疹とその神経痛への効果を確認しています。しかし、素晴らしい治療法と認められますが、自由診療なので、長期にわたるその点滴では、経済的負担を覚悟しなければなりません。

Schencking博士等の研究によると、最近のマルチコホート研究では、帯状疱疹後神経痛患者の痛みを緩和するビタミンCナトリウムの大量点滴の有効性が証明されています。そのメカニズムは、ビタミンCナトリウムが体内でビタミンCに変化し、血清cytokineのIL-6とIL-8値を調整することにより、障害を受けた神経に作用する、と報告されています。特に、薬物療法で効果の出ない帯状疱疹後神経痛の患者に有効なようです。また、帯状疱疹部位の回復は、その点滴後、10日以内に認められるようです。さらに研究によると、帯状疱疹後神経痛に苦しみ、つらい思いをしている患者は、血清ビタミンC値が、対照群に比べ低いことが証明されています。したがって、点滴や経口摂取で血清ビタミンC値を高めておくことは、その痛みの緩和のために重要、と考えられます。なお、ビタミンB12をビタミンCナトリウム点滴に昆注するのも賢明な治療法になるのではないか、と考えられます。臨床では、マイヤーズカクテル(ビタミンB群とMgなどよりなる)と昆注しているようです。

References
Chen JY, et al: Plasma vitaminC is lower in postherpetic neuragia patients and administration of vitaminC reduces spontaneous pain but not brush-evoked pain.Clin J Pain 2009; 25: 562-569
Chen JY, et al: Treatment of postherpetic neuralgia with intrvenous administration of vitaminC. Anesth Analg. 2006; 103: 1616-1617
Shailendra Kapoor. VitaminC for attenuating postherpetic neuralgia pain. J Headache Pain. 2012
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