『ふしぎな図書館』に次のような箇所がある。下はその英訳である。
「でもさ、そういうのはどこの図書館でもやっていることだよ。多かれ少なかれ」
ぼくはそれを聞いてぼうぜんとした。「どこの図書館でもやっている?」
“But, hey, this kind of thing’s going on in libraries everywhere, you know. More or less, that is.”
This news staggered me. “In libraries everywhere?” I stammered.
「ぼくはそれを聞いてぼうぜんとした」は、いわゆる「地の文」である。しかし、いままで本ブログで指摘してきたように、原文においては、「登場人物」の「ぼく」の視点で物語が語られているので、これで良いのであるが、英訳においては「地の文」は「語り手」の「ぼく」の視点で語られているので、この文はThis news staggered me(このことはぼくをぼうぜんとさせた)と訳されているのである。
「でもさ、そういうのはどこの図書館でもやっていることだよ。多かれ少なかれ」
ぼくはそれを聞いてぼうぜんとした。「どこの図書館でもやっている?」
“But, hey, this kind of thing’s going on in libraries everywhere, you know. More or less, that is.”
This news staggered me. “In libraries everywhere?” I stammered.
「ぼくはそれを聞いてぼうぜんとした」は、いわゆる「地の文」である。しかし、いままで本ブログで指摘してきたように、原文においては、「登場人物」の「ぼく」の視点で物語が語られているので、これで良いのであるが、英訳においては「地の文」は「語り手」の「ぼく」の視点で語られているので、この文はThis news staggered me(このことはぼくをぼうぜんとさせた)と訳されているのである。