村上春樹を英語で読む

なぜ、こう訳されているのかを考える。

「小説の語り手が書けること」の日英比較(205)

2016-10-14 13:00:04 | 村上春樹を英語で読む
『1Q84』に次のような箇所がある。下はその英訳である。

「川奈天吾さん」と男が言った。聞き覚えのない声だ。
「そうです」と天吾は言った。父親の死に関する事務手続きの話だろうと彼は思った。相手の声に静粛で実務的な響きが聞き取れたからだ。
“Tengo Kawana?” a man said. It was a voice he had never heard before.
“Yes,” Tengo replied. The man’s voice was quiet and businesslike, and he was sure it must be more paperwork regarding his father’s death.

英訳では、「相手の声に静粛で実務的な響きが聞き取れた」が先にThe man’s voice was quiet and businesslikeと訳されている。その声を聞いての判断はそのあとに続く。
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