村上春樹を英語で読む

なぜ、こう訳されているのかを考える。

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「カラー」と「地獄」

2016-12-07 13:12:20 | ことばの意味を実感する
普通、物に色を付けようと思うと、絵の具やペンキなどを塗ることになります。つまり、色の付いたもので「覆う」わけです。「色」の意味の英語のcolourは実はこの「覆う」の意味なのです。
 「携帯電話」を英語でcellular phoneと言います。頭のcellは今では「細胞」の意味で、「細胞増殖」のように増え続ける様子を表したものと思えます。しかし、cellはもともとは「修道院」「貯蔵室」のような意味で、「覆われたところ」→「隠れたところ」です。最近は贅沢になって、自宅に「ワインセラー(wine cellar)」をおいている人もいるようですが、この「セラー(cellar)」も同様です。「地下の隠れたところにある部屋」です。
 意外な同系の語に「ヘルメット(helmet)」があります。頭のhelは先ほどのcellと同じ語です。つまり「(頭を)覆うもの」です。日本語ではよく略して「メット」などといいますが、本来この語はhelm(兜)+et(小さい)なので、「メット」はおかしいのですが、日本語の中での変化なので仕方がない。
 そして、もう一つcellと同系なのが「地獄(hell)」です。地下の「隠れたところ」です。この二つの語の起源を遡るとどうやら、カタカナで書くと「ケル」のような音にたどり着くようです。「角(つの)」を表す英語のhornは複合語ではunicorn(一角獣)のcornになります。つまり、h音とk音が入れ替わっているわけです。「ケルト族」を表す英語Celtは、カタカナで書くと「ケルト、セルト」のどちらでも良いので、k音とs音が入れ替わっていることになります。すると、もともとの「ケル」のk音が、s音(cell)とh音(hell)になるのは不思議ではありません。
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