村上春樹を英語で読む

なぜ、こう訳されているのかを考える。

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「小説の語り手が書けること」の日英比較(187)

2016-09-18 10:33:40 | 村上春樹を英語で読む
『1Q84』に次のような箇所がある。下はその英訳である。

食欲はなかった。仕事をする気も起きなかったし、本を開く気にもなれなかった。音楽を聴きたいとも思わない。身体はくたびれていたが、神経は妙に高ぶっている。だから横になって眠ることもできそうにない。あたりをおおっている沈黙にもどこかしら技巧的な趣きがあった。
He had no appetite. He didn’t feel like working or opening a book. Listening to music held no appeal. His body was exhausted, but his nerves were on edge, so he knew that even if he lay down he wouldn’t get any sleep. Something about the silence seemed contrived.

「だから横になって眠ることもできそうにない」がso he knew that even if he lay down he wouldn’t get any sleepと訳されhe knew thatが追加されている。三人称小説の語り手はこの英訳のように書く。
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