道楽人日乗

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「生活」

2016-01-16 10:47:12 | 漫画感想


2015年11月10日
漫画「生活」完全版を読む。福満しげゆき著

鬱屈した気持ちを抱えた青年二人が出会い、ご町内の「悪い奴」をさらしものにする私的制裁を始める。女子高生、謎の金槌おじさんが加わり、人が集まってきて自警団が作られ、会社組織になり暴力装置の色合いを帯びだす。脱会した二人は組織に襲われ、ご町内を逃走、戦いを決意する。

主人公なりの正義から始まった行動に賛同した人たちが集い、腐敗する。
善意から始まった悪の団体?から主人公らが排除される段取りが、ほのぼのタッチの絵、懐古的コマ使いと微妙なバランスをとり、説得力があって面白い。ご町内の怪人物がわいて出てくるのが笑えない怖さ。

主人公たちは最後までどうにもならない日常であがいている。
彼らに助けられた弱っちい少年が組織の中でふてぶてしく居場所を作る鈍感力。こういうやついるいる!
痛快というよりはイヤーな話だが、所々「あるよねー」と共感する。金槌おじさんの動物的な感じも不気味。ご町内、万人の万人に対する戦い。

ドラマ化か映画化されるそうですが、実写で、このとぼけた感じがでるだろうか。

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