2015年11月16日
ドリヤス工場著、全二巻
祖父の古書店を引き継ぎ、何故か一人暮らしの高校生、国分寺イクオを訪ねてきた謎の少女。古書店地下に隠された世界を混乱に導く魅宝とは？モダンな洋風名の超能力を操る「カテゴライズド」達の戦いが今、水木しげるタッチで描かれる！
謎の少女・七星が振るうは金属を自在に操る力「刀鍛冶＝ソードスミス」。ドラマ「SPEC」や「ALPHAS」のような一人一能力の使い手たちの戦い。水木漫画では多分描かれないだろう世界が、巧みな水木しげるタッチで描かれると本当に強烈に「土俗」な感じ。一種の出オチかなと思ったけど最後まで楽しめた。
各コマの細部の水木芸の可笑しさ。普通に水木漫画を読んでいるような気がしてくると、微妙に水木しげるが描かなそうな違和感ある出来事や人物が出てきてその可笑しさがこの漫画の生命だ。手塚タッチの田中圭一作品といい、巨匠のタッチがパブリック・ドメインみたいになる時代が来るんだろうか？いいのかしら。
2015年11月16日
