まほろば自然博物館

つれづれに、瀬戸のまほろばから自然の様子や民俗・歴史や見聞きしたおはなしをしたいと思います。

久々の 桜の宮に はずむ声

2010年04月11日 | 自然
夢の途中/来生たかお・MoviePhoto


 このこんぴらさんの「お頭人」さんは子供である。だから、当番にあたった地区では、丸亀や坂出に出ている、息子や娘さんの家から、孫やひまごを呼び返しての祭礼になる。

 

 だから・・おみこしも小さくて軽い。これをこども二人でかついで港までお練りをする。おみこしの後にはサカキみこしも続く。その前後をおとなたちがついて歩く。

 

 私たちが最初に、この島の土地を見るためにやってきたのが、この「おとおかのまつり」の日で、「ちょうさじゃ、ちょうさじゃ・・・」という声とともにやってきた行列に驚いたものだった。こどもが正装をしておみこしをかついで歩く姿は珍しかったし、奇妙に見えた。あれが・・平成5年の春だったから・・ずいぶんと昔のことになる。

 

 で、一行は港近くにある「濱恵比寿宮」で、御旅所神事を行う。その後、港に向かい、「こんぴら船」という船に乗り込み、海上渡御(とぎょ)を行う。二隻から数隻の漁船に分譲して・・立石地区の「白石」、沖にある「羽節(はぶし)岩」、釜の越の「小羽節」の三カ所を三回ずつ回って海上安全を祈願する。

 

 その昔には、沖を通る本船にも御神輿を担ぎ上げて、その船上で「ちょうさじゃ、ちょうあじゃ・・」とはやしたてて、初穂料をいただいた・・・ということもあったらしい。また、新しく船を作った場合にも、その船上で、お祝いをしてもらったともいう。

 

 これが、羽節岩灯台。航路法により船舶は、この灯台を左舷側に見て航行しなければならない・・・と定められている。

 例祭が終わると・・残ったものたちで片付けが行われ、幕やちょうちん、のぼり、おみこしなどの一切を片付けしまうと、例祭はおしまい。こどもたちはお菓子をもらって喜んで帰り、おとなたちは「直会:なおらい」ということで、宴会になる・・。

 

じゃぁ、また、明日、会えるといいね。

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