JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

純情で涙もろくて・・

2007年07月07日 | s-u

君が舟今漕ぎ来らし天の川霧立ちわたるこの川の瀬

今日は年に一度の『星合』七夕です。
それにしても、九州地方を中心に豪雨の被害は広がる一方、七夕どころの騒ぎではありませんね。
そもそも七夕は、旧暦でいえば初秋の行事であったわけで、梅雨時に行う方に無理があります。そうじゃなくても年に一度しか逢えない牽牛と織女、毎年雨では可哀相です。旧暦に戻すというのも毎年日にちが変わって面倒でしょうから、仙台のように8月7日にする方が良いのかもしれません。
えっ?「おれは、7月7日は平塚、8月7日は仙台、毎年2回七夕祭りを楽しむんだから、ほっといてくれ」ってですか?・・・一回よりは二回、楽しめる日は多いにこしたことはありませんが。

「お~い、今日はそれほど暑くもないけど、七夕だし、昼飯は素麺にでもしようか」
「あらやだ、素麺なんて一束ぐらいしか残ってないわよ」

七夕の頃(もちろん旧暦ですが)というと、ちょうど前年に採れた米がそろそろ底をつき、冬に精魂込めて作って置いた素麺を頂く、これが『七夕素麺』なわけで、
「いかん、七夕には素麺を食べなければ!!!!!」
はははは、そんなこたぁありませんけど、古き食習慣や縁起食というのも無くしたくないものではあります。

鐘ばかりかは草も木も、空も名残と見上ぐれば、雲心なき水の音、北斗は冴えて影うつる。星の妹背(いもせ)の天の河。梅田の橋を鵲(かささぎ)の、橋と契りていつまでも、われとそなたは女夫星、必ずさふと縋(すが)りより、二人の中にふる涙、河の水嵩もまさるべし

『曽根崎心中』お初徳兵衛の道行きです。梅田の橋を、牽牛、織女の二人(二星)を逢わせるため、カササギが翼を並べて天の河に渡すという橋にたとえる。う~~ん、今どきこんな七夕伝説にこと寄せて、ロマンチックに語ったところで、女の子達は誰もついてこないでしょうねぇ、なんだかそれも寂しい気がするんだけどなぁ・・・・・
七夕の夜ぐらい、純情で涙もろくて、夢多い女性に戻ってみてはいかがでしょうか・・・・これも単なるオヤジの願望か(笑)

さて、今日の一枚は、「「七夕の夜ぐらい」を他人(ひと)にばかり言わないで、オーケストラをバックにした一枚も聴きやしょうや。」てんで、クインシー・ジョーンズに導き出されたソニー・スティットの魅力を堪能することにしましょう。
まして、3曲目「COME RAIN OR CPME SHINE (降っても晴れても)」って、なんだか今日の話題にもピッタリじゃないですか。(むちゃくちゃ関連づけてますけど)

そもそも、スティットという人は、ワンホーン・セッションが多い方でございますので、オーケストラをバックにというのは、とても珍しいわけですけど、クインシー・ジョーンズという人は、やはり天才的編曲能力をお持ちのようで、全くイヤミもなしにスティットの魅力を引き出してますよね。編成的に好みでもない私ですら、不快感を感じないというのは、「まさに恐るべしクインシー」であります。(笑)

スティットといえば、バードと比べられることに、いや、バード似と言われるほどに、反発を持ってきたお人です。(ある意味、バップ以前から活躍していたアルト奏者は、みなさんそうであったのかもしれませんが・・)
このアルバムは、それを肯定すべく、アルト奏者スティットのあらゆる魅力を引き出す一枚に仕上がっていると思います。このあたりがクインシーの技なのでしょうね。

さぁ「STARDUST」でも聴きながら、七夕の夜は、またまた酔っぱらいになってみましょうか。

SONNY STITT PLAYS ARRANGEMENTS FROM THE PEN OF CUINCY JONES
1955年9月30日, 10月17日録音
SONNY STITT(as) JIMMY NOTTINGHAM, ERNIE ROYAL, THAD JONES, JOE NEWMAN(tp) J.J.JOHNSON, JIMMY CLEVELAND(tb) SELDON POWELL(ts) CECL PAYNE(bs) HANK JONES(p) FREDDIE GREEN(g) OSCAR PTTIFORD(b) JO JONES(ds)
CUINCY JONES(arr)

1.MY FUNNY VALENTINE
2.SONNY'S BUNNY
3.COME RAIN OR COME SHINE
4.LOVE WALKED IN
5.IF YOU COULD SEE ME NOW
6.QUINCE
7.STARDUST
8.LOVER

おまけ、

 ♪ 笹の葉サラサラ 軒端にゆれる
   お星さまキラキラ 金 銀 砂子(すなご)

     五色の短冊 私も書いた
     お星さまキラキラ 金銀砂子 ♪

さても、竹(笹)は今年竹、短冊の文字は里芋の葉から受けた朝露で墨をすって書く、って知ってました?
里芋の葉から受けた朝露ですった墨で書くと、字が上手くなるそうですよ。
・・・・・・・・・・「もっと前に教えろ!」ですか? えへへへへへ、どうせ知っていてもそんな面倒なことはしないくせに。(失礼)



最新の画像もっと見る

3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
七夕に会うひとは (monaka)
2007-07-08 22:14:19
バブさん、こんにちは、monakaです。
七夕ですから、久しぶりに大好きなsonny stittのような感じです。MY FANNY VALENTINE好きな感じです.
ただクインシーのステットに対してのアレンジが全部好きなわけでないので、でも久しぶりに聴いているので素晴らしくいいですね。(新しい人を聞くことを基本にしているので、こんなにいいものがあるのに、何故と自分を思ってしまう。
追伸 (monaka)
2007-07-08 22:26:02
バブさん、ずっと聴いてきたら、6曲目“QUINCE”いいですね。
monakaさん (バブ)
2007-07-08 22:43:14
いろんなスティットを聴かせてくれる、という意味でクインシーのアレンジは良いのでしょうが、確かに全てが好みかといえば、そうとも言えないかもしれません。

「QUINCE」ですか、入りのベースが、なんとも軽やかで感じのいいヤツですね。

ムフフフフ、たまに懐メロもいいでしょ

コメントを投稿