3年ほど前、空知管内長沼町から、斜里岳のふもと、網走管内斜里町来運の廃校横の元教員住宅にアトリエを構え、心機一転創作に励む二部黎(にべ・れい)さん(全道展会員)。
斜里に転居後も、何度か札幌で個展を開いていたようですが、筆者が見るのははじめて。個展を見るのは02年以来です。
今回は、石の彫刻はなく、木とテラコッタあわせておよそ25点が展示されています。
冒頭の画像は、左と中央が「共棲」、右が「空へ」。
森の守り神フクロウをやさしくいだく人間をモティーフにした作品が何点もありました。
知床らしい作品だと思います。
こちらは、左が「黒い翼」、右が「白い翼」。
やはり手にしているのはフクロウのようです。
写真がヘタで、かなり黄色っぽく写っているのは、ご容赦ください。
むかしの二部さんは、全道展や「北の彫刻展」(札幌彫刻美術館)にはずいぶんにぎやかで、いろんな要素の詰まった彫刻を出していましたが、今回見た印象は
「ずいぶん素直というか、すらっとしたなあ」。
二部さんは
「知床だから、木は、拾ったりもらったりして、たくさんある。これからは木が中心になると思う。雷が鳴ると、倒れた木はないかと探しに行ったりね」
「昔は木の筋を断ち切るような無理なつくりをしていたけど、いまは木に逆らわないでつくるようになってきた。ことし64歳なんです。還暦を過ぎるとやっぱり無理なことはしなくなりますね。長沼と違って、ススキノが遠いから、そういうにおいもしない(笑い)。1日に誰とも話をしないこともあります」
と話していました。
こちらは、手前がテラコッタ作品。
今回は、テラコッタは、膝を抱えてうずくまった人物像が多いようでした。
後ろの列は木彫。ふたりの人が頭で縦につながっているのは「春の雪」。サーカスみたいにユニークな形状ですね。
画像にはありませんが、林などを描いたドローイングの小品も数点ありました。なかなか渋いです。
店内の彫刻展コーナーの入り口にあった大作「氷河の時」です。
細長い人、というと、どうしてもジャコメッティを思い出しますが、受ける感じはだいぶことなります。
森や流氷の世界で生きる人や精霊が、すっと姿を現したかのような、自然な趣きがあります。
それぞれの人物像に、道東の自然が遠くこだましているようです。
07年6月14日(木)-19日(火)10:00-19:00(日曜-18:00)
青楓舎(中央区南2西24 地図D)
■02年の木彫展(画像なし)
■02年のテラコッタ展
斜里に転居後も、何度か札幌で個展を開いていたようですが、筆者が見るのははじめて。個展を見るのは02年以来です。
今回は、石の彫刻はなく、木とテラコッタあわせておよそ25点が展示されています。
冒頭の画像は、左と中央が「共棲」、右が「空へ」。
森の守り神フクロウをやさしくいだく人間をモティーフにした作品が何点もありました。
知床らしい作品だと思います。
こちらは、左が「黒い翼」、右が「白い翼」。
やはり手にしているのはフクロウのようです。
写真がヘタで、かなり黄色っぽく写っているのは、ご容赦ください。
むかしの二部さんは、全道展や「北の彫刻展」(札幌彫刻美術館)にはずいぶんにぎやかで、いろんな要素の詰まった彫刻を出していましたが、今回見た印象は
「ずいぶん素直というか、すらっとしたなあ」。
二部さんは
「知床だから、木は、拾ったりもらったりして、たくさんある。これからは木が中心になると思う。雷が鳴ると、倒れた木はないかと探しに行ったりね」
「昔は木の筋を断ち切るような無理なつくりをしていたけど、いまは木に逆らわないでつくるようになってきた。ことし64歳なんです。還暦を過ぎるとやっぱり無理なことはしなくなりますね。長沼と違って、ススキノが遠いから、そういうにおいもしない(笑い)。1日に誰とも話をしないこともあります」
と話していました。
こちらは、手前がテラコッタ作品。
今回は、テラコッタは、膝を抱えてうずくまった人物像が多いようでした。
後ろの列は木彫。ふたりの人が頭で縦につながっているのは「春の雪」。サーカスみたいにユニークな形状ですね。
画像にはありませんが、林などを描いたドローイングの小品も数点ありました。なかなか渋いです。
店内の彫刻展コーナーの入り口にあった大作「氷河の時」です。
細長い人、というと、どうしてもジャコメッティを思い出しますが、受ける感じはだいぶことなります。
森や流氷の世界で生きる人や精霊が、すっと姿を現したかのような、自然な趣きがあります。
それぞれの人物像に、道東の自然が遠くこだましているようです。
07年6月14日(木)-19日(火)10:00-19:00(日曜-18:00)
青楓舎(中央区南2西24 地図D)
■02年の木彫展(画像なし)
■02年のテラコッタ展